漫画 「ワンピース」の中心テーマは「仲間」
漫画家・尾田 栄一郎さん(1975年~ )
1997年より『週刊少年ジャンプ』で連載している『ONE PIECE』の累計発行部数は2億5000万部を突破。
64巻は国内出版史上最高記録となる初版400万部を発行している。
子どもから大人まで、世代を超えて読まれている。
理由は?
「ワンピース」の中心テーマは「仲間」
「無縁社会」という言葉に象徴される社会の歪みに対して、「人間と人間の絆」の再生が、社会の大きな課題となっている。
多くの人が、かけがいのない「仲間」がほしい、との思いを持っている。
この漫画が、「心と心を結ぶ」ファンタジーの世界を読む人たちに訴えかけている。
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<参考>
『ONE PIECE』は少年のものであるべきと考え、「作中で恋愛を描かない」、「殺人や死亡シーンをなるべく描かない」、「戦いの後には仲間たちとの楽しい宴が始まる」といった制約を設けて執筆している。
また、毎週15歳の頃の自分が楽しめるか確認している。
『ONE PIECE』というファンタジーの世界で、どこかにリアリティを求めるとすれば、それは人間の感情だと思っている。
そこはしっかり守っていかないと、全部嘘っぱちになると語る。
今後『ONE PIECE』以外の長編はもう描かないと決めている。
理由は、体力的に次の長期連載をやるのは無理だから。
『ONE PIECE』は当初5年で完結させる予定だった。
新しい島に行けば新しい仲間がいてすぐに仲間になってくれるから、1年半で仲間は全員集まるだろうとゲーム感覚で考えていたからである。
ところが、キャラクターたちはゲームではなく、人間だった。
麦わら帽子をかぶった手足が伸びる人間が現れて「海賊になろう」と言われても、仲間になってはくれない。
相当なエピソードがなければ、仲間になろうとは思えない。
そこが大きな誤算だったという。
『ONE PIECE』はラストが決まっている以上、早く最後の画に行き着きたいという気持ちがどこかにある。
しかし、キャラクターの気持ちは一人一人丁寧に考えて描きたいし、それを捨て駒のように扱いたくもないから、いざ描くとなるとどうしても長くなってしまうと語る。
『ONE PIECE』が予想以上の長寿漫画となったことで、新たに、「読者が卒業することなくずっと読み続けて、それぞれ家庭を持ち子供が出来たら親子で一緒に読んで欲しい」という野望ができた。
世の中に対してどうこうと言う難しいメッセージは作品に込めない。
テーマは、物語をまとめるための道具であって、受け手に何かを考えさせようという意識はない。
あくまで娯楽作品として描いている 。
話作りの方法としては、まず、見せ場を思い浮かべて、次に、そこを読者にとってグッとくるものにするために必要なストーリーを考える。
話作りは執念だと考え、どんな話をやろうとも面白くなる術があると信じている。
キャラクターは勝手に動き出すが、その行動の中で一番面白い行動、違和感のない行動が絶対に存在する。
その面白い行動を、誰かと掛け合わせることで、さらに面白くなる。
それを執念で見つけ出す。
漫画もアニメも、基本的に、ストーリーよりも演出の方が重要だと考えている。
感動的なエピソードについて、キャラクターが動き始めたときに、自分で少し手を貸して演出を加えることで、それを一つの感動的な話に仕上げることはあるが、初めから感動話にしようと狙って書いたことは一度もない。
感動話はキャラクターの感情の盛り上がりから生まれるもので、作家が感動させることを目的に話しを作ってしまったら、キャラクターを押しつぶしてしまうと語る。
キャラクターが泣くシーンは、自分自身が泣けないと涙を流させない。










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