東京歯科保険協会の「21世の歯科改革提言(案)」(2)
東京歯科保険協会は、社会保障として「保険証1枚でかかれる」歯科の制度改善を掲げている。
歯科医療人として、専門性を発揮して、安全で安心な歯科医療等ができる制度への改革を目指すことが、緊要な課題としている。
第1章超高齢社会に大きな役割を発揮する歯科医療
1)歯が「健康」を支えている
従来、「歯(口腔)の病気では死なない」と言われてきた。
しかし、口腔がんもある。
また、肺炎、心臓病や血管の病気、糖尿病等の引き金になるのが口の中の細菌やカンジタ(カビ類)。
歯の喪失がアルツハイマーやうつ傾向との関連を指摘する研究報告が増えている。
歯の喪失による噛み合わせの崩れが体の平衡バランスに影響することも指摘されている。
転倒して腰の骨折などで、寝たきりになる人も少なくない。
また、歯を失った高齢者にとって、義歯装着で噛む機能の確保ができるかどうかは、QOLやADLの維持・向上に大きな影響をおよぼしていることが明らかになっている。
2)歯が残れば病気が減り、医療費は大幅に引き下げられる
多くの調査結果で多少の差はあるが、高齢者で20本以上の歯を持っている人は、医科医療費が約2割前後安くなることが報告されている。
特に、入院医療費が削減される結果が表れている。
もし、全員が歯を20本以上残しているとすると、概算でみると医療費の削減効果は約1兆円を超えることが予想されている。
3)介護の現場で重要性を増す歯科
要介護状態にある人では低栄養になると、介護状態が進む可能性があると言われている。
さまざまな報告では、病院や介護施設、在宅での低栄養状態にある高齢者は3割~6割ともされる。
低栄養に関係の深い要因として、うつ病、薬の副作用などのほかに、嚥下障害や歯の疾患があげられている。
また、入院患者の死因の大きな要因を占める肺炎も、その原因の多くは誤嚥性肺炎であるといわれ、最近では病院はじめ在宅でも口腔機能を保持し増進するための口腔ケアや嚥下訓練が注目されている。
しかし、圧倒的多くの要介護高齢者が歯科を受診できない点だ。
これをできるだけ早く改善することが望まれる。










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