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2009年12 月 投稿

2009年12 月31日 (木曜日)

診療所の再診料引き下げで医療がさらに疲弊

2010年診療報酬改定に関する中医協検討内容に対する要望書

20091228
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 初・再診料                                                   

 診療所の初・再診料の引き下げは絶対に行わないでください。

1216日の基本問題小委員会では、病院・診療所の再診料の統一化を目指す方向で一致されました。保団連は、病院・診療所の再診料の統一をかねてから要求しており、統一の実現を求めるものです。
ところが、1222日の中医協総会に提出された「平成22年度診療報酬改定に関する1号側(支払側)の意見」の中で「基本診療料については、同一サービスは同一の報酬との観点から、病診格差がある再診料は、診療所を引き下げ、病院を引き上げる形で統一を図るべきである」と記述され、1223日の藤井財務大臣と長妻厚生労働大臣の懇談では、財源確保のために診療所の再診料を引き下げる方向が示されました。
しかし、この間の診療報酬の抑制によって開業医、勤務医ともに経営も労働条件も厳しい状況におかれています。こうした中で診療所の再診料引き下げが実施されれば、地域医療がさらに疲弊し、取り返しのつかない事態を招いてしまうことになってしまいます。
統一のために診療所の再診料の引き下げや、処置や検査を初・再診料に包括するようなことがあってはなりません。
「医療崩壊」を食い止めるためには、地域医療を支える開業医、中小病院を含めた全ての医療機関の診療報酬の底上げを行うことが重要です。
こうしたことから保団連では、医科・歯科、病院・診療所を問わず、診察の費用として初診時3,000円、再診時1,000円の実現を2010年改定にあたって要求していますが、少なくとも、診療所の初・再診料を引き下げたり、初・再診料への包括の拡大は絶対におこなわないでください。

 診療科別の初・再診料は導入しないでください。

診療科別の初・再診料等の設定については、現実的ではないとの意見が大勢を占めておりますが、保団連も同意見です。
行政刷新会議の事業仕分けでは、「収入が高い診療科の報酬見直し」を求めていますが、今回収支差が高いと指摘されている整形外科は2008年改定で大きな変化がなかったにも関わらず前回比で極端に収支差が高くなっています。
収入には自由診療や介護収入も含まれており、サンプルが数十医療機関程度しかない医療経済実態調査各科別データを元に報酬見直しを実施すれば、大変なミスリードをしてしまいます。
診療科別の初・再診料の導入等はしないでください。

 外来管理加算の時間要件や診療録への記載要件を撤廃してください。

外来管理加算の時間要件について民主党医療政策詳細版では、「外来管理に時間要件はなじまないことをふまえ、診療所負担の軽減を図るために撤廃する」と明記されており、1216日の中医協でも5分ルールについては廃止の方向となりました。
ところが、基本問題小委員会では、外来管理加算の5分ルールの撤廃を前提としつつも、懇切丁寧な説明などをどう担保するかという意見が出されています。
そもそも外来管理加算は、処置等を実施することがないため外科系医療機関に比べて診療報酬上の評価が低かった内科系医療機関の再診料を補填する目的でつくられた「内科再診料」がもとです。その後、名称が「外来管理加算」に変更されましたが、診療報酬抑制政策のもとで、内科系医療機関の報酬を補填する意味合いは薄れ、実際には再診料を低く抑えるために利用され、「外来管理加算」がなければ、開業医や中小病院の経営を支えることはできない状況におかれています。
2008
年改定では、問診と身体診察を行い、患者に症状や療養上の注意点を説明し、要点を診療録に記載する、概ね5分を超えて直接診察を行い、診療録に時間要件に該当する旨を記載することが算定要件に追加されましたが、これらを外来管理加算の算定要件にすることは、外来管理加算を医療費抑制に利用してきた行為を覆い隠すものです。
しかも、産科や小児科、病院勤務医対策が2008年改定の目玉であったにもかかわらず、外来管理加算への時間要件等の導入によって、小児科や200床未満の病院も大きな影響を受けています。
外来管理加算への時間要件導入や診療録への記載などを無条件で撤廃し、改定前の要件に戻すべきです。
なお、外来管理加算の時間要件導入による影響は年間1200億円との調査結果が発表されました。厚労省は外来管理加算の時間要件導入による影響を240億円と推計して改定を実施しており、推計値と実値との間には年間で960億円もの差があります。
次回改定にあたって、外来管理加算の時間要件廃止による財政影響は240億円で計算するとともに、計算誤りによる乖離分(年間で960億円)については、予定している改定率と別に外来の引き上げ財源にあてるべきです。

 勤務医の負担軽減                                               
(1) 医師の報酬上の評価を明確にするとともに、看護師をはじめとした医療関係職種や事務職員等の業務を診療報酬上きちんと評価してください。
11月4日の基本問題小委員会では、事務局から「医師が担っている業務のうち、看護師らで対応可能な業務」や「事務職員等が担うことが可能であるにも関わらず看護師等が担っている業務」が示され、チーム医療への評価に対する議論を進めるよう提案されました。
これらにより医師及び医療従事者の負担軽減を進めることは必要ですが、医療事故等につながらないようにすることが必要です。
なお、問題は、医師だけでなく、看護職員をはじめとした医療関係職種や事務職員等の業務が診療報酬上きちんと評価されていないことにあります。
保団連は、入院基本料について医学管理料、看護料、入院環境料を包括する方式ではなく、それぞれに対する評価を区分し、大幅に引き上げる、入院環境料については、室料及び光熱水費だけでなく、医療法で定める医療安全管理を実施するに必要な費用や療養環境の費用を保障する、入院基本料の算定要件とされている夜間勤務等看護体制、入院診療計画、院内感染防止対策、医療安全対策、褥瘡対策について加算評価とする、④151入院基本料や特別入院基本料、有床診療所入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料については、看護職員の人件費すら評価されておらず、大幅に引き上げを行うよう求めます。

(2) 「医師事務作業補助体制加算」「入院時医学管理加算」の要件・報酬を見直してください。
10
30日の基本問題小委員会で「医師事務作業補助体制加算」が論点とされ、病院団体からは医師事務作業補助体制加算の対象を全ての病院に広げることや算定要件の緩和を求める意見が出されています。
保団連でも2010年診療報酬改定に関する要求で、「医師事務作業補助体制加算は、全ての救急医療機関に対象を拡大するとともに、要件を病床対医師事務作業補助者比のみとし、医師事務作業者の人件費を保障できる報酬に引き上げること」との要望を掲げており、実現いただけますよう、お願いします。
また、1127日の基本問題小委員会では、入院時医学管理加算について、「地方の病院では要件を満たすことが困難」であったことが論議されました。
入院時医学管理加算の施設基準から、「病院の初診に係る選定療養の届出を行っており、実費を徴収していること」との要件を削除するとともに、要件を緩和した入院時医学管理加算2を新設するよう、求めます。

(3)選定療養の拡大ではなく、受診方法の協力に対する周知徹底を行ってください。
1127日の基本問題小委員会では、複数の家族が説明を求めた場合、患者の都合で時間外に病状説明した場合、軽症患者が個人的な事情で時間外に救急病院を受診した場合は、選定療養の対象にしてはどうかとの論点が示されました。
しかし、同委員会で勝村委員から「低所得者などが仕事をないがしろにできない」との反論がありましたように、これらを選定療養にすることは問題があります。また、「保険外負担を払っているのだから便宜を図るべき」との風潮を助長しかねません。
むしろこうした受診方法をさけるような労働・社会環境の改善や、患者・国民・企業への協力のお願いなどに力を注ぐべきであり、選定療養の拡大等を行うべきではありません。

3 入院料について                                                 

 7:1、101入院基本料に、看護補助加算を新設してください。

 12月2日の基本問題小委員会では、7:1入院基本料や101入院基本料に看護補助加算を新設すべきとの意見が大勢を占めましたが、7:1や10:1の看護補助者は介護福祉士等の有資格者に限るべきとの意見と、有資格者を要件にすることには反対との意見が出されました。
保団連では、7:1入院基本料や101入院基本料においても看護補助加算を評価すべきと考えます。しかし、病院における看護補助者の業務は、医師や看護師の指示の下で実施される看護補助業務です。また、現時点で介護福祉士等の有資格者を要件にすれば、介護保険施設等との間で職員の奪い合いとなりかねません。したがって、有資格者要件を入れないで看護補助加算を新設するよう求めます。

(2) 後期高齢者特定入院基本料と180日超入院の保険給付外しを廃止してください。
後期高齢者特定入院基本料については、1216日の基本問題小委員会で一般にも拡大するとともに2012年改定に向けて医療区分の導入が検討される方向になりました。
しかし、そもそも後期高齢者特定入院基本料については、長妻厚労大臣自身が、1023日のTBS番組で患者の追い出しにつながる懸念があるとして見直す考えを示していました。長妻大臣は、11月2日の国会答弁でも、「例えば入院を長くすると診療報酬が下がって病院から出されるようなそういう制度もございましたけれども、そういうものについても来年度から中医協と相談して廃止していく方針をもっています」と明言されております。
後期高齢者特定入院基本料は様々な除外規定を設けてはいますが、除外規定では必要な入院医療を継続することができず、老人の追い出しにつながっています。これを一般患者に拡大することは必要な医療の提供をさらに阻害することになります。一般患者への拡大をやめ、後期高齢者特定入院基本料そのものを廃止すべきです。
なお、2012年改定に向けて一般病棟において90日を超える入院患者への医療区分の導入が検討されるようですが、中小病院の一般病棟の多くは、その医療機関が持つ医療機能を最大限発揮するために、急性期から慢性期までの病床を、それぞれの医療機関の実態にあわせて運営しています。このことが、その地域の実態にあった医療提供体制をつくりあげており、入院日数を前提に医療区分を導入するようなやり方を入れるべきではありません。また、保団連は、療養病床については「必要な医療が提供できるよう、医療区分を廃止し、診療報酬を引き上げること。」との要望を行っています。
さらに、180日超入院患者の保険給付外しについても、入院の必要性ではなく入院日数によって保険給付の一部が外され患者負担にされるのは、正当性がありません。入院が必要な患者が退院を余儀なくされる事態が発生しており、これについても廃止すべきです。

(3) 入院基本料の届出区分は、同一種別の病棟単位で傾斜配分ができる現行の取扱いに加え、病棟単位での届出を認めてください。
12
月2日の基本問題小委員会では、入院基本料の届出区分や夜勤従事者の取扱いが論議されました。
入院基本料は入院患者対看護職員比率で区分されていますので、同一種別の病棟間で傾斜配分した場合に病棟単位で報酬を切り分けなければ患者から見れば不合理です。
ただし、病棟単位の届出だけにすると日常管理を行う上で不都合が発生します。同一種別の病棟間で傾斜配分をする場合は、その旨を院内掲示することとなっており、患者への了解はこれによって可能です。
こうしたことから、同一種別の病棟間は傾斜配分ができる現行の取扱いに加えて、病棟単位での届出についても認めるべきです。

(4) 療養病床の医療区分による報酬体系を廃止してください。少なくとも、医療区分1の報酬を引き上げ、高額な薬剤や検査を出来高請求できるようにしてください。
7月8日の慢性期入院医療包括評価調査分科会で療養病床のコスト調査結果が報告され、医療区分1の場合は、ADL1の場合で1人1192円(1日につき)の赤字、ADL区分2で1人3459円(1日につき)の赤字、ADL区分3で1人3217円(1日につき)の赤字であることが判明しました。
同様の調査結果が出た前回改定では、医療区分1の報酬は据え置かれ医療区分2・3は大幅に引き下げられた結果、医療区分2・3の患者の黒字幅が減少し、医療区分2・3の収入で医療区分1の患者を入院させることも困難になっています。
保団連では医療区分の廃止と報酬引き上げを求めていますが、少なくとも、調査結果を受けて医療区分1の報酬を引き上げるとともに、認知症薬をはじめとした高額な薬剤や検査等が出来高で算定できるようにし、療養病床に入院中の気管切開患者の気管内チューブの材料料算定を認めるべきです。
また、医療療養病床における医療サービスの質検証の精度を上げるために、「治療・ケアの内容の評価表」の項目を追加拡充した上で「医療区分・ADL区分に係る評価票」に評価項目を移し替え、レセプトへの添付を義務づける方向で見直す提案が行われていますが、こうした記載が医療現場に大きな負担増となり、患者への医療サービスの低下につながってはなりません。したがって、これらの記載を簡素化すべきです。
なお、療養病床への質評価として、成功報酬的な要素が検討されていますが、個々の患者の状態増を不公平なく評価することは困難であり、患者の選別に繋がりかねず行うべきではありません。また、患者への医療サービスの低下につながらないよう、提出の評価や要件化も慎重にする必要があります。

(5) 亜急性期入院医療は、病床数割合の緩和及び療養病床への拡大を行ってください。
12月2日の基本問題小委員会では、亜急性期入院医療管理料2の算定要件について、治療開始から3週間以内の患者数が3分の2以上であることについて緩和を求める声が出され、名称も含めて役割を整理するなど、要件を見直す方向になっています。
急性期を脱して慢性期に移行する患者を入院させる病床の評価を行うべきですが、病床数割合がネックとなって届出ができないなど、病棟運営が困難なケースがあります。こうしたことから、亜急性期入院医療については、一般病床に占める当該病床数割合を5割まで拡大する、療養病床においても人員等の条件をクリアした場合には届け出を可能とする、などを実施すべきと考えます。

(6) 有床診療所の入院基本料の引き上げと加算評価の新設を行ってください。
「平成20年度慢性期入院医療の包括評価に関する調査」について8月27日の慢性期分科会では事務局より「退院時点で入院時点よりも医療区分1の割合が高まる傾向にあることを踏まえると、診療所の医療療養病床が地域住民にとって身近な入院施設として機能していることを示唆すると考えられる」との報告がされています。
また、1120日の基本問題小委員会では、有床診療所入院基本料の評価が低すぎることが指摘されました。
有床診療所は地域医療になくてはならない入院施設ですが、長期にわたる医療費抑制政策の中で、地域から姿を消しつつあります。
療養病床廃止・削減計画が決まった2006年2月末と2009年6月末を比べても、施設数で17%に当たる2441施設が減少、病床数で14.5%に当たる24605床が減少しています。これは、重要な資源の損失であり、地域から有床診療所がなくなれば病院の負担がさらに増すことになります。
地域における入院機能を評価するため、有床診療所入院料を大幅に引き上げてください。


有床診療所数推移

06年2月末

096月末

施設数

有床診

13,783

11,342

-2,441

療養病床を有

する診療所

(再掲)

2,448

1,652

-796

病床数

一般病床

145,179

127,506

-17,673

療養病床

23,768

16,836

-6,932

一般+療養

168,947

144,342

-24,605

4 医療連携・入院中患者における他医療機関からの診療・指導について               
(1)入院患者の他科受診等の取扱い
1218日の基本問題小委員会に厚生労働省から、DPCを含めて入院中の患者が他院を受診した場合は入院医療機関が保険請求を行い、費用は入院医療機関と他院に合議によってはどうかとの案が出されました。
しかし、これでは、他院で行う検査や治療が特定入院料等やDPCの包括範囲を超えるケースに対応できない、税金の取扱いをどうするのか、などいくつかの問題が想定されます。
DPC
算定病棟を含めて多くの入院医療機関において、入院患者のすべての疾患の治療を行うことは不可能です。入院中の患者であっても当該入院医療機関にない診療科や当該入院医療機関では実施できない検査や治療のために他院を受診し、投薬を含めた治療を受けることが患者にとっては必要です。
患者の治療を確保するために、入院中の患者が当該入院医療機関にない診療科や当該入院医療機関では実施できない検査や治療のために他院を受診し、投薬を含めた当該診療にかかる費用を他院において保険請求できるようにしてください。

(2)「救急急性期受託加算」、「在宅急性期受託加算」を新設してください。
11
13日の基本問題小委員会では、急性期医療機関を中心に、患者がスムーズに適切な療養に移行するための取組みなどが論点として示されました。
そもそも、平均在院日数要件やDPCなどの支払い制度のもとで、急性期医療機関において医学的に必要な入院日数の間、入院させることが困難となってきています。こうしたことが発生しないようにすることを前提とした上で、亜急性期や療養期における入院医療を行う医療機関・病棟との連携を評価すべきです。
こうした観点から保団連では、「救急急性期受託加算」(救急病院からの新規入院)、「在宅急性期受託加算」(在宅や介護保険施設等で療養中の患者が急変した場合の入院)を一般病棟・療養病棟の入院基本料等加算として新設するよう、求めています。

5 リハビリテーション                                              

疾患別体系を廃止し、実施するリハビリテーションの内容による体系に戻すとともに、より広範な医療機関でリハビリテーションが実施できるようにしてください。

 1118日の基本問題小委員会では、疾患別リハを廃止して、総合リハビリテーションとしてはどうか、廃用症候群へ対応できるようにきっちり手当てすべき、心大血管リハはハードルが高く、緩和すべき、維持期リハの13単位は継続する必要がある、などの意見が出されました。
問題の根源は、理学療法学、作業療法学、言語聴覚療法学に基づかない「疾患別リハビリテーション体系」と「算定日数上限(標準的算定日数)」であり、医療で提供すべきリハビリを介護保険に移行させようとしたことにあります。
リハビリは医療です。保団連は、リハビリテーションについて下記の改善を求めます。
 疾患別体系を廃止し、理学療法・作業療法・言語聴覚療法等、実施するリハビリテーションの内容による体系に戻すこと。施設面積基準を緩和し、小規模診療所でも届け出できるようにすること。従事者についても、当該リハビリテーション実施時間に従事すればよいこととすること。
 リハビリテーション料の日数による算定制限を廃止し、個々の患者の必要性に応じてリハビリ医療が提供できるようにし、維持期リハビリについても算定制限をせず、医療保険で給付すること。
 要介護被保険者等である患者に対して、「介護保険におけるリハビリテーション」に移行した日以降は、医療保険における疾患別リハビリテーション料は算定できない、とする給付調整通知を廃止し、並行給付を認めること。
 除外対象患者に対する疾患別リハビリテーションを継続する際に、「改善の見込み」を明細書に記載することを求めているが、こうした記載をやめること。
 集団療法を評価する点数を新設(復活)すること。

  1. 必要に応じて医療保険のリハビリテーションと介護保険の通所介護等との併施ができるようにすること。
  2. 心大血管リハビリテーション料に関わる施設基準については、次の通り改善すること。
  3. 常勤理学療法士及び常勤看護師の専従要件を緩和し、専任とすること。
  4. 心大血管リハビリテーション実施時間以外の時間は、専従する理学療法士が他のリハビリに従事できるようにすること。
  5. 医師のほかに、理学療法士又は看護師合わせて2名以上の場合に、「医師の直接監視下で臨床検査技師もリハを担当できる」ようにすること。
  6. 機能訓練室については、専用施設要件を緩和し、「スペースとして確保できればよい」とすること。
  7. 施設基準()の医師要件について、「循環器又は心臓血管外科の医師が常時勤務」とあるのは「循環器又は心臓血管外科の医師が実際に当該リハビリテーションを実施している時間について、常時勤務」とすること。

 回復期リハビリテーションの成果方式を廃止してください。休日リハビリ実施加算を新設してください。

1118日の基本問題小委員会では、回復期リハビリテーション病棟入院料の質の評価や提供体制の担保が論点として示され、日曜日のリハ実施は困難であり単価を上げるべきとの意見が出されました。
回復期における休日のリハ実施の評価は重要であり、休日加算等の新設を求めます。
しかし、前回改定で導入した成果方式は、障害別、療法別で、評価方法は様々であり、改善度合いを不公平なく評価することは極めて困難です。特に、言語聴覚療法が主たるリハビリとして入院している患者の改善に関する評価は困難です。
成果方式は、「評価」の目的を歪め、患者の選別につながりかねないことから廃止し、疾患別リハビリテーションの算定対象患者のすべてを回復期リハビリテーションの算定患者とすべきです。

6 認知症の治療                                                   
 認知症そのものの治療への評価を行うとともに、認知症患者に対する身体的疾患の治療にかかる手間についても評価を行ってください。
認知症の治療については11月6日の基本問題小委員会に、退院可能な患者に対する介護保険との連携、相談支援体制の整備、精神療養病棟の評価、外来医療について専門医療機関とかかりつけ医の連携などが論点として示されました。
認知症については、まず、「脳卒中の後遺症患者」及び「認知症患者」の入院制限を撤廃することが必要です。
また、認知症そのものの治療を評価することは当然必要ですが、同時に、認知症患者の身体的疾患の治療に対する評価も一方で必要です。
このため保団連は、初・再診料への認知症患者加算の新設、訪問看護の「末期の悪性腫瘍その他厚生労働大臣が定める疾病等の患者」に「認知症その他特に頻回の訪問看護を要する患者」を加える、認知症患者在宅療養指導管理料の新設(復活)、入院基本料等加算への高度認知症患者加算の新設等の実施を要求しています。

7 医療安全に関する体制について                                        
 医療安全管理を実施するに必要な費用を保障する「外来医療安全管理加算」を新設し、すべての医療機関ですべての患者に算定できるようにしてください。
11
18日の基本問題小委員会に、医療安全に関する体制について、より手厚い院内感染対策、専従の医薬品安全管理責任者の配置等の評価が論点として示されました。
討議では、医療安全対策加算について、要件を緩和するか点数を大きく引き上げて医療機関全体で安全対策、感染症対策を取れるようにすべきだとの意見が出されました。
こうした手厚い対策について評価することも必要です。同時に、全ての医療機関で医療安全管理を進める必要があります。
そのためには、医療法で定める医療安全管理を実施するために必要な費用の保障を明示的に行うべきであり、医療法で定める医療安全管理を実施するに必要な外来療養環境の費用(待合室の確保や院内感染防止のための諸費用等)を保障する「外来医療安全管理加算」を新設し、すべての医療機関ですべての患者に算定できるようにすべきです。

8 医療技術の評価について                                          
 安全性や有効性が確認された新医療技術については、速やかに保険導入してください。
1118日基本問題小委員会に医療技術の評価に関わる提案件数が731件あり、そのうち2次評価で検討することが適当とされたのは344件(新規159、既存185件)であったことが報告され、今後は、二次評価結果をまとめた上で来年1月下旬頃には基小に再度報告される予定となっています。
検討にあたって、安全性や有効性が確認された新医療技術については、速やかに保険導入を行い、医学・医術の進歩を全ての国民が受けられるようにしてください。

9 明細書発行について                                             
11
27日の基本問題小委員会で、希望者に対する発行が一部義務化された「計算の基礎となった項目ごとに記載した(領収)明細書」の発行の有り方が論議され、勝村委員からは、原則義務化と無料化を進めるべきとの主張が出されました。
しかし、医療機関は、「医療」の内容について患者さんに説明する義務がありますが、政府が決めた複雑で説明が困難な「医療費」の内容・仕組みを説明する義務はないと考えます。また、医療機関が「個別の費用ごとに区分して記載」した領収証を患者に渡すことによって、その患者さんが自分の治療を理解し、患者さんと医師との信頼関係が深まることにはなりえないと考えます。
こうしたことから、計算の基礎となった項目ごとに記載した領収明細書の交付を義務付けることには反対であり、現在義務化されている「個別の費用ごとに区分して記載した領収証」の交付義務についても撤回すべきです。

10 後発医薬品の使用促進のための環境整備について                          
 処方せん様式の変更をやめ、2006年の改定前の方式に戻してください。後発医薬品の銘柄指定の処方せんを受け付けた薬剤師が、処方医に疑義照会せず別銘柄の処方を行えるようにすることは、やめてください。
12
22日の総会で了承された「後発医薬品の使用促進のための環境整備の骨子」では、「後発医薬品への変更不可」欄に署名等のない処方せんを受け付けた薬局において、変更調剤後の薬剤料が変更前と同額又はそれ以下であり、かつ、患者に説明し同意を得ることを条件に処方医に改めて確認することなく、処方せんに記載された先発医薬品又は後発医薬品と含量規格が異なる後発医薬品の調剤を認めること、処方せんに記載された先発医薬品又は後発医薬品と類似した別剤形の後発医薬品の調剤を認めること、薬剤料を包括外で算定している入院患者に対する後発医薬品の使用促進に対する診療報酬の評価、療養担当規則等において、保険医は、後発医薬品の使用を考慮するとともに、患者に後発医薬品を選択する機会を提供すること等患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努めなければならない旨を規定するとされています。
そもそも後発医薬品は、主成分についても粗悪品の報告例があるなど一律ではなく、基剤やコーティング剤などの生物活性は無視できない、医薬品認定試験の仕組みが先発と異なる、適応病名(適応症)が異なる場合がある、医学品情報が質・量とも少ない、剤型に違いがあるなど、様々な問題があります。
厚生労働省の「先発品と後発品は同等だ」との説明は誤りです。医師は、処方にあたっては、剤型を含めて効能・効果を考慮して処方しています。医師の処方に基づかない後発品への変更は、患者に大きな影響を与えるおそれがあります。
こうしたことから、処方せんを2006年の改定前の様式に戻すとともに、後発医薬品の銘柄指定の処方せんを受け付けた薬剤師が、処方医に疑義照会せず別銘柄の処方を行えるようにすることをやめてください。また、療養担当規則の変更は、患者の病態等を勘案した上で最適な処方を行おうとする医師の裁量権を奪うものであり、絶対に認められません。
なお、1120日の討議でも「政府は後発薬を先発薬と品質、有効性、安全性で差異なしと説明しているが、その分析調査は信頼できるのか」との指摘がありましたが、後発医薬品の最大の問題は、薬剤に対する信頼度であり、医療機関からの問い合わせに応える体制が非常に弱いメーカー等が存在する事実があります。
薬は、副反応を及ぼす可能性があり、こうした不安を払拭できる体制づくりこそ、患者にも医療機関にもメーカーにとっても必要な対策と考えます。

11 薬価引き下げ                                                  
 後発品のある先発品の薬価に関する薬剤の納入価格の引き下げを行うこと。
12月2日の中医協薬価専門部会に、平成22年度薬価改定の見込みが提出されました。これによると、後発品のある先発品の薬価は、市場実勢価格に基づく薬価引き下げ+2%にするとなっています。
納入価格を市場価格のみに任せていれば、後発品のある先発品については事実上2%のR幅がなくなることを意味します。
2%のR幅は保管損耗等の費用のためにどうしても必要であり、これが確保されなければ、医療上の必要から後発品のある先発品を使用する医療機関の経営は圧迫されてしまいます。後発品のある先発医薬品の薬価を引き下げることは当然ですが、薬価引き下げと同時に納入価格を引き下げるよう、厚生労働省としてなんらかの手立てを講じてください。

12 周産期・小児医療                                                      
NICU
NICUから他の病床や在宅への移行などに対する評価や、産科合併症以外の合併症を有する妊婦の受け入れ、連携など周産期医療体制の確保や、救急医療機関への支援・評価が検討されていますが、これらの評価を進めてください。また、小児入院医療管理料や小児の初期救急に対する評価も進めてください。
同時に評価の不十分な、外来の小児科医療の引き上げが必要です。このため、小児科外来診療料の点数を引き上げるとともに、診療情報提供料や高額な「検査、処置、投薬、注射」の費用は、別途算定ができるようにする、乳幼児加算を大幅に引き上げる、乳幼児育児栄養指導料の算定対象を6歳未満児まで拡大することなどを実施してください。

10%以上の診療報酬引き上げが必要

13 改定率について                                                
医療崩壊を阻止するためには、10%以上の診療報酬引き上げが必要です。
中医協として、改定率に対する意見具申を行うことが論議されましたが、合意を得ませんでした。
しかし、医療崩壊を食い止めるためには、診療報酬の大幅引き上げが絶対に必要です。中医協として診療報酬総枠での大幅引き上げが必要であるとの意見具申をされるよう、あらためてお願いいたします。

14 改定告示・通知について                                                
診療報酬改定の告示は2月に出されますが、通知は3月にならなければ出されないという事態が続いており、改定内容が十分に周知されないまま、4月改定が実施されています。
これは、何よりも患者にとって不利益であり、医療の現場に大混乱をもたらすものです。
こうしたことにならないよう、少なくとも改定実施の1カ月以上前には、関連通知が出されるよう、特段の対応をお願いいたします。

2010年度診療報酬改定に対する医科・歯科基本要求(参考資料)

Ⅱ-1] 2010年の診療報酬改定にあたっては、少なくとも10%以上の診療報酬引き上げを行うこと。改定による財源は、国庫負担と企業負担を増やして捻出し、消費税率の引き上げや被保険者の保険料引き上げによらないこと。
要求理由:小泉構造「改革」による診療報酬の引き下げや給付制限の導入で、必要な医療の提供すら阻害されている。2008年改定では、小泉構造「改革」による負の遺産を断ち切り、必要な医療が公的医療保険で提供できる出発点とすることを目的とし、小泉政権下での4回のマイナス改定(2002▲2.7%、2004▲1.05%、2006▲3.16%、2008▲0.82%)を取り戻し、必要な医療を提供できるようにするため、10%以上の引き上げを行うべきである。 
なお、国民医療費は33.1兆円(2006年度)であり、10%の引き上げによって、国民医療費は3.31兆円引きあがることとなるが、これらは消費されてなくなるものではない。
平成20年版厚生労働白書では、医療経済研究機構報告書(2004年度版)に基づいて社会保障分野の経済波及効果(産業連関表による総波及効果)を紹介しているが、これによれば医療は、4.2635で、全産業平均(4.0671)よりも大きく、雇用誘発係数も主要産業56部門中15位と高い。
また、総務省ホームページに掲載されている「経済波及効果分析シート」に診療報酬を10%引き上げたと仮定して3兆3100億円を投入すると、経済波及効果は、約1.68倍の5兆5500億円(直接効果3.31兆円+経済波及2.24兆円)となる。
(総務省統計局ホームページ http://www.stat.go.jp/data/io/system.htm
国民の命と健康を守る点からも、内需拡大の観点からも、診療報酬の大幅引き上げが求められている。

Ⅱ-2] 医師の基礎的技術料を評価し、医科・歯科とも初診料を300点に、再診料を100点に引き上げること。また、認知症患者に対する対応の評価を加算として評価すること。
要求理由:医療崩壊を食い止めるためには、地域医療を支える開業医、中小病院を含めた全ての医療機関の診療報酬を引き上げることが重要である。診察の費用として初診時3,000円、再診時1,000円は、最低限の要求であり、現行点数は基礎的技術料としてはあまりにも低すぎる。
また、認知症患者に対する診察には、他の患者に比べても手間がかかることから、乳幼児加算と同等の評価の加算を新設すべきである。

Ⅱ-3] 医科の外来管理加算への時間要件導入等を廃止し、2008年改定前の要件に戻すこと。また、外来管理加算より高い処置等については外来管理加算を算定せず、再診料+処置料等を算定するが、外来管理加算未満の処置の場合は、再診料+外来管理加算を算定する方式に改めること。なお、眼科や耳鼻科検査を実施しても、そのことで外来管理加算が算定できない扱いは廃止すること。
要求理由:外来管理加算は、処置等を実施することがないため外科系医療機関に比べて診療報酬上の評価が低かった内科系医療機関の再診料を補填する目的でつくられた「内科再診料」がもとである。その後、名称が「外来管理加算」に変更されたが、診療報酬抑制政策のもとで、内科系医療機関の報酬を補填する意味合いは薄れ、実際には再診料を低く抑えるために利用され、「外来管理加算」がなければ、開業医や中小病院の経営を支えることはできない状況におかれている。
2008
年改定で、問診と身体診察を行い、患者に症状や療養上の注意点を説明し、要点を診療録に記載する、概ね5分を超えて直接診察を行い、診療録に時間要件に該当する旨を記載することが算定要件に追加されたが、これらを外来管理加算の算定要件にすることは、外来管理加算を医療費抑制に利用してきた行為を覆い隠すものである。
しかも、産科や小児科、病院勤務医対策が2008年改定の目玉であるにもかかわらず、外来管理加算への時間要件等の導入によって、小児科や200床未満の病院でも大きな影響を受けており、このままでは、地域医療が崩壊してしまう。
早急に外来管理加算への時間要件導入等を廃止し、改定前の要件に戻すべきである。あわせて、処置等を行った場合に算定点数が低くなる不合理についても解消すべきである。

Ⅱ-4] 勤務医の厳しい労働環境を改善するために、地域の第一線医療を担う診療所や中小病院がこれまで担ってきた役割を正当に評価し、すべての医療機関の診療報酬を引き上げること。また、勤務医の厳しい労働環境を改善するため、入院点数等の引き上げを行うこと。
要求理由:2008年改定では、勤務医の厳しい労働条件を引き合いに出して開業医や中小病院の診療報酬が大幅に削られた結果、地域医療を支えている開業医や中小病院が厳しい経営におかれた。また、大病院を含めて勤務医対策は全く不十分である。このままでは、地域医療を支えきれなくなることから、次回改定にあたっては、地域医療を支えるすべての医療機関の診療報酬を引き上げるべきである。

Ⅱ-5] 必要な医療は、医療保険で最後まで提供することを基本とし、「公的医療保険でまかなう範囲の縮小」を行わないこと。また、医療を介護保険給付にしないこと。
1) リハビリテーション料の算定制限を廃止し、個々の患者の必要性に応じてリハビリ医療ができるようにし、維持期リハビリについても算定制限を設けず医療保険で給付すること。
2) 180日超入院の保険給付外しや、一般病床に90日を超えて入院している高齢患者(「特定患者」)の取扱いなど、日数による入院医療の制限をやめ、必要な医療の提供を公的医療保険で保障すること。
3) 歯科について、治療の一環として行われる歯周病管理について、病状や管理日数期間によって保険給付から外し患者の自費扱いとするような保険給付制限は行なわないこと。
4) 安全性や有効性が確認された新医療技術を速やかに保険に導入し、保険の適用範囲を拡大すること。
5) 光熱水費を保険外とした入院時生活療養費を廃止し、保険給付に戻すこと。
6) 介護保険給付サービスのうち、医療系サービスは医療保険給付に戻すこと。
7) 必要に応じて医療保険と介護保険の給付が受けられるようにするために、診療報酬の算定方法(厚生労働大臣告示第59号・平成20年3月5日)の第6号の規定を削除し、医療保険と介護保険の給付調整(要介護被保険者等である患者について療養に要する費用の額が算定できる場合〔厚生労働大臣告示第128号・平成20年3月27日〕)を廃止すること。
要求理由:
1)そもそも維持期を含めてリハビリは、医師が指示するOTPTST等の専門職種による医療行為であり、患者の病態に応じて医療保険から給付されるべきである。また、介護保険のリハビリは、原則として区分支給限度額の枠内で、ケアプランに基づき実施するものであり、必要性があっても、実施できない場合が少なくない。介護保険にリハビリをもっていくことは、患者に必要な医療を提供するという健康保険法の現物給付原則に反するものである。必要なリハビリは医療保険で給付することとし、リハビリの算定日数上限は撤廃すべきである。
2)財界からは、「保険給付対象や日数等の直接的な制限」、「保険外併用療養費の拡大」など、あらゆる手段を通じて保険給付範囲の制限と患者負担化が求められており、維持期リハビリの算定制限、180日超入院など、治療が必要であるにもかかわらず、医療保険給付が打ち切られる状態となっている。これは、健康保険法に規定された「療養の給付」の概念を根底から覆すものである。
3)歯科の慢性病である歯周病について、安定期の管理に関して病態や管理期間によって保険給付を制限するような検討が進められているが、患者に必要とされる医療は保険給付として提供すべきである。
4)安全性や有効性が確認された新医療技術は、国民が速やかに受けられるようにすべきである。
5)光熱水費は、患者の継続的な治療を行うための場を提供する上で当然必要なものであり、保険外とした入院時生活療養費は廃止し、保険給付に戻すべきである。
6)・(7)医療は、医療保険によって提供されるべきであり、居宅療養管理指導、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、短期入所療養介護・介護老人保健施設・介護療養型医療施設における医療サービスを医療保険給付に戻すべきである。

Ⅱ-6] 療養病床廃止・削減計画をやめ、必要な医療が提供できるよう、医療区分を廃止し、療養病床の診療報酬を引き上げること。
要求理由:医療区分に医学的な根拠はなく、報酬格差を導入することで必要な医療が受けられない事態となっている。療養病床において必要な医療が提供できるようにすべきである。

Ⅱ-7] 患者への医療制限、不合理を改善すること。
1) 高齢者が受けられる医療を制限する後期高齢者診療料や後期高齢者終末期相談支援料等を廃止し、高齢者の診療報酬を一般患者の診療報酬と区分しないこと。
2) 「脳卒中の後遺症患者」及び「認知症患者」の入院を制限しないこと。
3) 歯科の医学管理料における文書提供義務化を撤廃すること。診療上の必要性により文書提供を行なった場合は、文書提供料を別途設定すること。
4) 個別の費用ごとに区分して記載した領収書発行の義務化を撤回すること。
5) 基本診療料への処置料の包括をやめ、必要に応じて実施した処置が算定できるようにすること。
要求理由:
1)後期高齢者診療料や後期高齢者終末期相談支援料等は、医療費抑制の観点から、高齢者の医療提供の場を入院医療から居宅に転換し、病院には病床削減を、開業医には労働強化を押し付け、患者から必要な医療を奪うものである。後期高齢者の医療を差別することは、その生命を軽んじることにほかならない。公的医療保険制度を導入していながら診療報酬を年齢によって切り分けている国はない。
2)脳卒中の後遺症や認知症に起因する場合の方が、医療ニーズが低いという根拠は乏しい。脳卒中の後遺症や認知症を一律に差別的に対象から除外せず、脳卒中の後遺症や認知症であっても重度の肢体不自由、重度の障害、重度の意識障害であれば、従前どおり対象とすること。
3)歯科の医学管理における文書提供は、毎回の文書作成に追われ歯科医師と患者の対面時間を削ぎ、患者への十分な説明時間にも支障をきたすなど、本来必要とされる歯科診療への専念を困難にしている。
4)医療機関は、「医療」の内容について患者に説明する義務があるが、政府が決めた複雑で説明が困難な「医療費」の内容・仕組みを患者に説明する義務はない。医療機関が「個別の費用ごとに区分して記載」した領収証を患者に渡すことによって、その患者が自分の治療を理解し、患者と医師との信頼関係が深まることにはなりえない。
5)実施した処置を正当に評価すべきであり、2008年改定で基本診療料に包括した熱傷処置、皮膚科軟膏処置、湿布処置、眼処置、耳処置、鼻処置を元に戻すこと。

Ⅱ-8] 全ての医療従事者の技術と労働、医療安全管理を含めて医療提供にかかる諸費用を診療報酬で正当に評価すること。  
要求理由:医療安全管理に配慮し、質の高い保険診療を提供するためにも、全ての医療従事者の技術と労働、医療材料や医療安全管理、保険請求のための費用など、医療提供のコストを正当に評価することが必要である。

Ⅱ-9] 医療提供のためにかかる全ての諸費用を正当に評価するよう、いわゆる「出来高払い」を原則とすること。包括する場合は、その積算根拠を示すこと。
要求理由:医療提供にかかる全ての諸費用を正当に評価した点数であることが当然必要であり、そのことが万人に理解できるためには、積算根拠がわかるものでなければならない。

Ⅱ-10] 点数項目の算定制限は、全て自院による取扱いとし、他医療機関との併算定を禁止する制限は撤廃すること。
要求理由:併算定禁止によって、患者のフリーアクセスが制限される。また、自院の責任によらない内容についても制限を設けることは医療機関のみならず、患者に対しても不利益が生じる。

Ⅱ-11] 病床規模や平均在院日数など、根拠の乏しい指標に基づく点数格差をなくすこと。
要求理由:病床規模によって再診料や指導料等に格差が設けられているが、病床規模とこれらの点数に格差を設けることには、根拠がない。また、平均在院日数を入院基本料の届出の要件とすることは不合理である。

Ⅱ-12] 施設基準について
1) 「施設基準の届出」を要する医療は、人員や施設に規定を設けなければ患者への影響が大きいものに限定すること。また、院内掲示の義務付けは、名称のみとすること。
2) 医療機能評価、民間保険加入要件、選定療養の実施を施設基準の要件とした取扱いを止めること。
要求理由:患者への影響がない届出は、廃止すべきである。また、「患者が受けられるサービス等がわかる内容」の院内掲示は、医療機関側が患者に伝えたい内容を患者にわかりやすい方法で行うことが望ましい。したがって、届出したサービス内容については、任意とし、届出毎に患者が受けられるサービス等がわかるよう、閲覧可能な状態にした帳票でも可とすべきである。
また、次の内容が施設基準の要件となっているが、これらはいずれも治療を適切に提供できるか否かを判断する基準に用いるべきものではなく、差額徴収の実施を施設基準の要件とするのは、保険制度の根幹を崩すものであり、要件から外すこと。
医療機能評価(ISO、日本医療機能評価機能)  緩和ケア診療加算、緩和ケア病棟入院料
民間保険加入要件?????????????????????????   ハイリスク分娩・妊娠加算
選定療養の届出・実費徴収 ???????????????????????????   入院時医学管理加算???????????????????????????
 医師事務補助体制加算・ハイリスク分娩加算は、施設基準の要件ではないが、提出が求められる資料に記載項目がある。

Ⅱ-13] 介護保険施設等入所者の医療の算定制限を撤廃すること。
要求理由:介護保険施設等入所者に対する医療の制限は、急性増悪などの必要な医療の提供すら阻害してしまう事例もあり、こうした算定制限は、廃止すべきである。

Ⅱ-14] 社会保障の原則である公平性、平等性の観点から、診療報酬点数表や1点単価に都道府県格差を導入しないこと。
要求理由:保険財政や医療費適正化計画の数値目標の達成状況により、都道府県別の診療報酬の特例を定めることができるようにしようとしているが、社会保障の原則である公平性、平等性の観点から、これらの導入をすべきではない。

Ⅱ-15] ガイドラインや認定医資格を診療報酬の算定要件に入れないこと。
要求理由:ガイドラインは、当該検査や治療を実施する上での学会等における検討の現時点での到達点を示したものであるが、必ずしも全ての患者に当てはまるものではなく、ガイドラインを点数の算定要件とすべきではない。また、認定医・専門医資格を診療報酬の算定要件とすべきではない。

Ⅱ-16] 薬価・材料価格にメスを入れ、正当な薬価・材料価格に引き下げること。その際、購入価格が薬価・材料価格を上回らないようにすること。
要求理由:医療費上昇の原因の一つに諸外国に比べ格段に高い薬剤・材料価格があるため、市場流通価格による薬価・材料価格の決定方式を是正し、原価が反映できる方式に改めること。

Ⅱ-17] 診療報酬の請求をオンラインによる方法に限定しないこと。また、医師の裁量権を否定し、画一的医療に導く可能性のあるオンラインシステムの導入を凍結し、内容を再検討すること。
要求理由:診療報酬のオンライン請求義務付けは、地域医療の崩壊をもたらすとともに患者さんのプライバシー保護の点からも重大な問題である。また、メーカー利益誘導と社会保障個人管理システム化の恐れがある。オンライン請求に限定せず、紙媒体での請求を今後とも認めるとともに、オンラインシステムそのものについても、再検討すべきである。

Ⅱ-18] 検証部会の結果等で通常の改定時期でない時期に、国民に必要な医療を提供するため再改定を行なう場合は、必要な医療を提供するための財源を確保して実施すること。
要求理由:2006年改定では、疾患別リハビリテーションに日数制限が導入され、必要なリハビリテーションが受けられない事態が相次いだ。リハビリテーション日数制限撤廃を求める国民的な運動の中で中医協は、再改定を決定したが、「財政中立」のもとで行なわれたため、逓減制が導入され、この結果、多くの医療機関で再改定前より経営が悪化しており、必要なリハビリテーションの提供が困難になった。国民に必要な医療を提供するための再改定であったはずなのに、再改定の結果は、そうはなっていない。「財政中立」を前提とするのではなく、必要な医療を提供するための財源を確保すべきである。

Ⅱ-19] 2010年診療報酬改定にあたっては、中医協公聴会を複数個所で開催するとともに、正式にパブリックコメントを募集し、寄せられた意見に対する考え方を示すこと。
要求理由:2006年改定、2008年改定とも、公聴会は1回のみの開催で、改定意見についても募集期間が短く、かつ寄せられた個々の意見に対する考え方も示されなかった。2010年改定にあたっては、公聴会を複数個所以上で実施するとともに、正式なパブリックコメントとして改定意見の募集期間を1カ月以上設け、寄せられた意見に対する考え方を示すべきである。

Ⅱ-20] 診療報酬改定にあたっては、患者や医療機関に負担を押し付けて大混乱を生じることのないよう、官報告示から実施までの周知期間を少なくとも3か月以上設け、少なくとも1カ月以上前には通知を出し、新点数の算定開始日までに不明確な解釈を残さないようにすること。
要求理由:診療報酬改定の告示は2月に出され、通知は3月中旬に出される事態が続いており、改定内容が周知されないまま、4月改定が実施されている。これは、何よりも患者にとって不利益であり、医療の現場に大混乱をもたらすものである。そのしわ寄せは、医療機関と患者に押し付けられている。こうした事態にならないよう、少なくとも1カ月以上前には、関連通知が示されるべきである。


医療崩壊の改善に診療報酬を引き上げるべき

行政刷新会議「事業仕分け」で出された診療報酬改定に係る意見
に対する保団連の考え方

20091228
全国保険医団体連合会
診療報酬改善対策委員会

1111日に開催された行政刷新会議「事業仕分け」では、診療報酬の配分(勤務医対策等)については1時間程度の検討で、16人の評価委員全員が見直しと判断し、具体的内容として、開業医・勤務医の平準化、収入が高い診療科の見直しを行うことについて第2WGの結論としました。また、公務員・人件費、デフレの反映については賛成が半数で、今後考慮いただきたいとの意見となりました。
国の財政の無駄遣いをただすのは当然であり、必要なことです。しかし、実際の検討にあたっては、その内容や影響を十分に熟知した専門家による検討が不可欠です。
また、そこで出された意見についても十分な検証がされることが必要と考えます。
事業仕分けの中で、とりわけ次回診療報酬改定に関して出された発言につきまして、当会としての考え方をまとめました。

http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/091228sassin.html

 

◎今の状況は、まさに医療崩壊である。医療崩壊との認識を持たないこの発言は大変問題である。医療崩壊との認識の下、医療崩壊を改善するために診療報酬を引き上げるべき。

◎① 中医協は、診療に携わる側(7人)、支払い側(7人)、公益委員(6人)の3者によって構成されており、総会、各専門部会、小委員会、調査専門組織、検証部会など、様々な角度から審議を行っている。こうした構成によってこそ、診療側の状況、支払い側の状況を踏まえた改定が可能であり、公益側委員のみで結論をだすべきではない。また、この間、医療崩壊に何の対応もできなかったかのような発言があったが、そうなった最大の理由は、小泉「構造改革」による社会保障給付費の自然増2200億円の抑制にある。
 医療保険者が医療機関に医療提供を委託していることが法的に担保されているのだから、双方の利害調整となるのは当然である。医療提供の対価を決める場所が中医協であり、医療現場にいない、保険運営にもかかわらない、まったくの当事者ではない公益委員のみで、内実のある対価を決定することはできない。
 ただし、患者代表を追加し、医師会・歯科医師会・薬剤師会以外にも診療側代表を入れることや、診療報酬改定に対する要望や意見について中医協委員を選出していない団体から真摯に聞くことなど、中医協の構成や内容をさらに改善させる必要がある。


    平成21年10月歯科金額前年同月対比98.0%

    件数

    医療保険合計

    前月対比%

    前年同月対比%

    医科入院

    563,958

    102.4

    95.8

    医科入院外

    37,859,813

    111.4

    104.5

    歯科

    8,358,852

    103.5

    99.8

    調剤

    20,278,891

    114.4

    107.0

    金額

    医療保険合計

    前月対比%

    前年同月対比%

    医科入院

    188,560,889

    104.8

    101.1

    医科入院外

    287,728,038

    111.5

    103.8

    歯科

    74,174,444

    108.4

    98.0

    調剤

    118,502,796

    114.7

    109.2


    歯科医療に関わる全て人の声をカタチ

    「医科歯科通信」の立場で、まえまえから気になる存在がある。

    それが、「みんなの歯科ネットワーク」。

    ホームページは、日々充実していると評価できる。

    『コンテンツはほぼ毎日更新し、増え続けている』

    まさに、継続は力である。

    特定非営利活動法人「みんなの歯科ネットワーク」について、副理事長の大塚勇二さんに取材した。

    なお、理事長は年金実務センター代表の公文昭夫さん(元総評社会保障局長)。

    ―「みんなの歯科ネットワーク」を設立した経緯について。

    大塚 元々は2006年の診療報酬改定のときであるが、歯科医師の怒りが多分、頂点に達したと思う。

    これまでも、歯科医療は低医療費のもとで診療を行ってきたが、それに加えて煩雑な文章の提出が加わった。

    摘要欄にこれを書け、あれを書けとまるで、歯科医師の不正行為を防ぐような縛りが設けられた。

    『歯科医師はここまでやられて、黙っていてどうするのか』という気持ちとなった。

    診療報酬改定にともなう保険の説明会が行われたので出席したが、その会場は喧々諤々でもの凄いことになっているだろう、と楽しみにしてドアーを開けた。

    ところが、みんなシーンをしている。

    何ら抗議せずに言われるがままに、黙ってメモを取っている。

    誰一人、「これは何なのだ」と声を上げる人がいない。

    私はそれにビックリして、『ここまでやられて黙っているのか』ということで、

    友人の歯科医師に聞いてみた。

    ところが、「そうは言っても、私も頭にくるけど、どこに向かって声をあげていいのか分からない。歯科医師会に言ってもあてにならい。せめて保険医協会、保団連が反応を示す程度で、結局、何も変わらないから保険をやめて、どんどん自費に行けばいいんだ」という反応がほとんどであった。

    『怒りが収まらない自分が異常なのか』と思って、インターネットを検索したら、某ネットに多くの書き込みがあった。

    私も毎日、そのネットを見ては、書き込んでいたが、『陰でゴチャゴチャ言っていても始まらない。厚生労働省に直接文句を言いに行こう。その前にとりあえず集まろう』という機運が盛り上がった。

    ネットの書き込みでは、『自分の同期生を何十人連れていく』、『声をかけたら、20人来ることになった』などの書き込みがあり、それをトータルすると300人以上となった。

    私が幹事のような立場で会場を手配したが、結局、集まったのは歯科医師は7人であった。連れてきた歯科衛生士を合わせると13人だった。

    それでも、人が集まったのだから、よかったではないか、とスタートしたのが「みんなの歯科ネットワーク」の前身である。

    みんなで何かができるのではないかという思いから設立に至った。

    拍車がかかったのは、NPO法人にして新聞、雑誌、テレビ、ラジオで取り上げられてからだ。

    P1010149 「歯科の現状を教えてください」と依頼されてメディアに出るようになり、少し名前を知ってもらい、色々なつながりもできた。

    出だしは、深い理念、思想があったわけではなく、『怒りを共有する』ことであった。

    どこにも言えないので、『我々が声をあげよう』であった。

    また、顔を出すことに抵抗のある人もいるので、ウエブサイトで『匿名』でという人もいるが、段々、歯科医師だけでは立ちいかないというので、歯科技工士、歯科衛生士ほか、『一般の人も入れてやっていきたい』それがコンセプトである。

    弱小のNPO法人なので、事務所を借りることができないので、大塚歯科医院内を事務所(東京・小平市学園東町2-6-21)としている。

    ―現在の会員数は?

    大塚 120名ほどだ。

    ―やってよかった、と思うことは?

    大塚 見聞が広がったことだ。

    また、多くの人との出会いがあったことだ。

    個人的な思いとしては、我々歯科医師が思っている歯科医療と一般の人たちが思っている歯科医療がだいぶ違っていた。

    つまり、歯科医師はこうすることが、国民のためになることだ、と決めてしまっている。

    しかし、一般の人たちと話をしていると、我々歯科医師の思いと全然違っていた。

    このギャップについては、みんなのネットワークのサイトのコラムで、「患者のニーズ」を書いたことがるが、『患者はこれを求めているのだ』と歯科医師として勝手に決めていた。

    それに合うインセンティブを集めていたが、実際の患者ニーズはそうではなかった。

    そこで患者アンケートを行った。

    自分の医院で行うと、患者さんも遠慮があり本音が出ないので、生協などへ行って「何でもいいですから、歯科医療について書いてください」と依頼して、声を集めた。

    これが意外に面白かったのが、患者さんは案外、歯科医療では困っていなかった。

    「歯科では、特別ありません」「できれば、駐車場をたくさん作ってください」「待たせないでほしい」など。

    あとは要望として、「保険で歯科治療は、すべてできませんか」などであった。

    2006年の診療報酬改定では、歯科医師は怒りが心頭の達したが、患者さんは実は何ら困っていたわけではなかった。

    ここに、『ギャップがあったな』とはたと気付いた。

    このため、みんなの歯科ネットワークは、歯科医療に関わる全ての声をカタチにし、あらゆる方面に発信するとともに、歯科医療従事者も患者さんも喜べる歯科医療、それを実現するために活動している。

    患者さんにとって本当に必要な情報を発信していきたい、と考えている。

    歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、そして患者である国民がお互いのパートナーシップを結び、信頼関係を構築していきたいと願っている。

    2009年12 月30日 (水曜日)

    和同会の渡邉さん

    『すぐそばにいる人への思いやり』


    ブログを開始してから6ヶ月が経過し、

    約50位のテーマを掲載して来ました。

    これも検索して頂いているブログファンの

    おかげだと実感しています。

    現在、アクセス数が、780/日になって来ました。

    来年も引き続き宜しくお願いします。


    私の尊敬する人である池下英俊氏の作品で

    2009年のブログは終了したいと思います。


    ●割りばしで、書いた言葉とコーヒーのふくろう絵●

    すぐそばにばに 002 

     

    すぐそばにいる人への、思いやりとか、

    お互いをうやまう美しい心をふっと忘れていませんか。

    それでは、チョット寂しいと思いませんか。

    身近な場所にいる人が、

    実は一番大切な役割を自分にしてくれている事を忘れてはならない。


    ありがとうございました!!


    歯科医療最前線から発信:大塚勇二(小平市)さん

    「院長からの視点・論点から医業医療・医業を語る」

    元気が出る歯科医院シリーズ(3)

       

    一橋学園駅は西武鉄道多摩湖線の国分寺駅から一つ目。

    一橋学園駅から500メートルくらい商店街を行き、左折した道に面して大塚歯科医院(東京・小平市学園東町)があった。

    大塚勇二さんは、昭和40年生まれなの、2代目。

    地域特性や開業への思いなどを聞いた。

      

     補綴の方にインセンティブが強過ぎて歯科診療

      

     ― 歯科医師になった経緯について。

    大塚 父が歯科医師で、長男が文科系へ行ったことから、次男の私が歯科を継ぐことになった。高校は独協高校で医学部、歯学部を目指す生徒が多い学校であったので、将来は歯科医師になるものだと思っていた。

    ―他の道を考えたことは?

    大塚 まったく考えずに、日本歯科大学に進学した。P1010147

    卒業後は大学に少し残って、開業医のところで勉強してから30歳の時に戻ってきた。

    ―この地域の特性は?

    大塚 ベットタウンで患者さんの大半がお母さんと子どもたち、土曜日に診療をするとお父さんたちがいらっしゃる。

    小平市は元々が農村地帯であり、農家の息子さんたちが歯科医師となり、広い土地に幾つかの駐車場を設けて、大型の歯科診療所を経営している。

    都心部のようにテナントビルで開業せず、土地に箱物の診療所を建て、駐車場が一体となっている。地方へ行けば診療所は、さらに大きい傾向が強くなると思う。

    ―小平市は大きく変わったか?

    大塚 まさに大きくかわった。私の子どものころは大塚歯科医院が1軒のみであったが、一橋学園駅からここまで来る目抜き通りの商店街に歯科医院は5軒ある。

    昔はこの診療所の2階に住んでいたが、窓を開けると朝は道まで人の列が長く続いていた。

    小学校の先生から、「お前のところの予約を取りたいので、お父さんに言っておいてくれ」と頼まれた。

    父が武勇伝的に話すところでは、1日、100人くらい患者が来たという時代であった。

    1日、120万点であるから、歯科が一番いい時代であった。

    朝の9時から夜の9時まで父は診療をしていた。

    それで、父の自慢は風邪などで、1日も診療を休んだことがないことだ。

    ―現在の診療について。

    大塚 父は73歳になるがまだ現役で診療をしている。

    当診療所は1階と2階が診療室である。

    都内で親子が一緒に診療をしていると、大概は途中で仲違いをしている。

    治療の仕方が違う、経営方針が違うなどの原因が多い。

    そこで、当医院では初めから1階と2階は分けてしまった。

    保健所や社会保険庁への届けでは一つであるが、1階はユニット2台、2階は3台と分けた。

    初めは父が2階、私が1階であったが、父の体力の衰えもあって、父が1階、私が2階に交代した。

    また、ベットタウンであることから、朝の早い時間帯のニーズもあり、父が8時30分から診療をしている。

    実際、朝は8時から開いており、勤めに行く前の診療や子どもを保育所や幼稚園へ送り出した後の買い物前の診療などに対応している。

    一方、私は午前10時から診療を開始しており、夜は8時、9時まで行っている。

    午前8時から午後9時までの対応は、二人で診療している強みであると思う。

    相手が勤務医では、「朝早いのは苦手で、ちょっと無理」と言われて、「午前8時からやってほしい」とは頼めないと思う。

    また、「夜は9時まで」の診療時間にも勤務医には抵抗はあるかもしれないが、当院では親子の利害も一致しているので、スムースにできたかなと思う。

    父は私に干渉しないし、私も父に干渉しない。

    しかし、臨床で困ったことがあると、父に相談をしたり、お互い模型を見せてディベートしてみたりなどは当然ある。

    ―歯科技工について。

    大塚 外に出しているが、おかげで歯科技工には困っていない。

    父の代からずっとやっている生き字引のような歯科技工士、私が診療をするようになってからパートナーを組んでいる歯科技工士がいる。

    また、色々な機会に出会った専門分野の人から紹介された歯科技工士がいる。

    6か所くらいの歯科技工所に出しているが、保険、自費の分け方ではなく、インレー、クラウンが得意であればここ、金属床、ノンクラスプデンチャーならここなどの対応がある。

    ―大塚歯科医院の強みは?

    大塚 このようにして、患者を集めている、ということはない。

    患者への対応では、それぞれの医院での創意、工夫があると思う。

    これは、強みと言えるかどうかわからないが、私にとって良かったと思うのは、自分の治療を見ている人がいることだ。

    父とは1階と2階で分かれて診療をしているが、レントゲンやカルテは共有している。

    私の患者さんが私いない日に、仮歯が取れたと来院する場合もあり、父が対応する。

    また、歯科技工士が一緒であるので、互いの模型を見ることもある。

    お互いに、「この根充はいいの?」 「この治療は正しかったの?」 など常に見られていることがあると思う。

    自分は、これはこれでいいやと思えば、患者さんにはわからない。

    しかも、治療の内容は患者にはバレないことは、結構あると思う。

    親子でもライバルであるので、専門家同士でピュアレビューできる。

    思うに、歯科医師に欠けているのは、チック機能であると思う。

    父が、「お前のこの形成はどうなの? これではインレーが5年後取れるよ」など経験も豊富なので指摘する。

    私としては、「こんなに、歯肉縁下入れるのはどうなの?」などとお互いがお互いの治療を見ることができる。

    『見られている』という気持から、診療に対する真剣みが出てくる。

    常に真剣であるのは当然であるが、自分に対する甘えもあるので、父に見られていると思うことはプラスとなっている。

    父の代の患者さんから、「お父さんの代はこうだったけど、息子の代になったこうなった」と見られているので、父を超えたいと思っている。

    父も、「息子に、簡単に超えられてなるものか」とお互いにライバルになれた。

    一方、勤務医の場合は、教わっているインストラクターには、遠慮があって言いたいことも言いにくいと思う。

    親子だと父の方が臨床経験は豊富でるが、こちらも言える。

    父は自分の後継者なので、息子にはそれなりの期待を込めて厳しい指摘もする。

    免許皆伝ではないが、「すべての臨床経験を息子に伝えたい」と父は考えているのではないか。

    そこには、何時かは出ていってしまう勤務医と違った対応があると思う。

    ―競合医院も増えたが対応は?

    大塚 この地域では一番古い歯科医院であるので、昔から来ている患者さんが多いことが強みだ。

    そこで、どんなに周りに歯科医院が増えてもアドバンテージがあるので、それほど影響はされない。

    また、何処か小平市外へ越した患者さんも、1回、2回は戻ってくる。

    そのように来てくださる患者さんに、如何に満足してもらうかである。

    「遠いけど、やはりこの歯科診療所は小さい時から来ているので安心だ」と思っていだければいい。多分それで十分だと思う。

    大々的に宣伝をしたり、大きな看板を作ったりすりことには、当医院の場合はあまり意味がないので、昔から来ている患者さんを大切にしている。

    父の代に子どもであった患者さんは、私と同じ年代になっている。

    今はその息子さんが私の患者さんになっている。

    世代を超えて繋がりを持てることが、当医院の特徴かもしれない。

    ―今後の課題は?

    大塚 大きなことを言えば、ずっと歯科医師になって思っているが、収入の部分で補綴に重点が置かれていることに疑問をもっている。

    例えばメタルボンドを入れると10万円とする。

    この10万円なかに金属代も入っているし、歯科技工代も入っている。

    形成料、印象、バイトも入っていて、全部をひっくるめていくらとなっている。

    これをきちんと切り分けたいと思っている。

    歯科技工料はいくら、金属代はいくら、形成料、印象、バイトと分けてはっきりすることで、患者さんも歯科医療の中身が分かりやすい。

    それ以上に、歯科医師が自分の担当している部分が明確になると思う。

    つまり、歯科医師は歯科技工料で儲けない。

    補綴物で儲けないようになると思う。

    それがずっと、私のなかにテーマとしてあった。

    歯科技工料でも儲けようと歯科医師がしているところに、歯科技工士の惨状がるという気がしている。

    これから先にスタイルとして変えていきたい。

    歯科医師のやることは、おそらく歯を失わない、虫歯にさせないことだ。

    つまり、補綴や修復にもっていかないで、それ相応の利益が得られる。

    歯科予防として、自分の仕事がやっていけるようにする。

    しかし、当然、補綴が必要な人はいるので、それなりそれをやっていけばいい。

    今は、あまりにも補綴の方にインセンティブが強過ぎて、こちらをやらないと歯科医院経営ができないというような傾向がある。

    この流れが変わって、歯科医療も変わっていくと思っている。


    和同会の渡邉さん

    『銀座に、旭山動物園やってきた!!』


    久々に、銀座に行ってきました。

    ソニービル近くで待ち合わせしていましたが、まだ時間があった為、

    数年ぶりにソニービルの前まで行きました。


    ちょうど何かのセッティングをしている所で、作業員が忙しく動いていました。

    よく見てみると氷の動物がいくつもあり、ライトアップをする様でした。

    聞いてみたら『銀座に、旭山の動物たちがやって来た』

    準備をしているとのことでした。

    館内では、旭山動物園の動物たちが、ハイビジョン画面で

    迫力の3D映像になってソニービルにやってきていました。

    ふだん見ることが出来ないような動物たちの姿や生態が見れます。

    ソニー製品は、なかなか面白い物があり、かなりはまってしまいました。


    ハイビジョン旭山動物園(ソニービル)12/22(火)~1/17(日)

       銀座に旭山動物園 001 

     ソニービル前に完成

    銀座に旭山動物園 002 

     ライトアップ・色が変化



    私的な記述

     CSテレビのアニマルチャンネルを観て、驚くことが多い。

    ライオンも結核となる。

    死を自覚して、一頭群れから去っていく姿が哀れでる。

    結核に罹患したのはメスのライオン。

    寂しく去っていくおばのライオンを気遣い、群れの仲間の一頭のめいのライオンが草原の途中まで付いていく。

    ▼狩に失敗の連続で約5日間も、獲物にありつかない約10数頭のライオンの群れ。

    もはや体力の限界にきて、餓えに耐えかねてライオンの群れはうずくまるばかりに。

    メスライオンが悲し気に吠えていると、2頭のリーダーのオスライオンが戻ってきた。

    群れはリーダーに統率されて、やっと獲物のヌーを獲得する。

    ▼また、リーダーに逆らった3頭の若いオスライオンが群れから、追い出されるのは過酷でさえあった。

    ▼獲物を捕りに行っている間に、錦蛇に子どもを飲み込まれたチーター。

    チーターは、錦蛇お腹の大きな膨らみに気づき、チーターの子どの死体を錦蛇のお腹から吐き出させる。

    母親のチーターは、死体を他の動物の餌にさせまいと、木の上に運んで行く。

    ▼ライオンはハイエナを殺しても、食べない。

    その理由はなんだろうか?

    豹もハイエナに獲物を奪われる。

    ライオンも1頭では、3頭のハイエナに獲物を持ち去られた。

    ▼カバの牙で喉に瀕死の重傷を負うライオン。

    アニマルチャンネルの画面に思わず引き込まれる。


    12月30日 長妻大臣閣議後記者会見概要

     

    H21.12.25(金) 10:42 ~ 11:24 省内会見室)

    【広報室】

    《閣議等について》

    (大臣)

     本日の閣議では完全失業率の公表がございました。11月の数字でありますが、季節調整値で完全失業率は5.2%となりまして、前月に比べて0.1ポイントの上昇ということであります。有効求人倍率でありますが、これも11月の数字でありますが、季節調整値で0.45倍となり、前月の0.44倍を0.01ポイント上回ったということであります。現下の雇用失業情勢は依然として厳しい状況にあるという認識は変わりません。これは第二次補正、あるいは来年の本予算案に計上しました施策について着実に実施をして、そして今与えられた予算の中での施策についても効果的に実施をして、雇用失業情勢の改善に取り組んで参ります。
     関連しまして、年末年始の生活総合相談についてですが、これは特に東京都について紙を配らせていただいております。来週の月曜日、12月28日から1月4日の間、東京都と協力をさせていただいて、「年末年始生活総合相談」を実施致します。これは都内の施設で健康相談、住宅相談、職業相談等のほか、宿泊・食事を提供するものであります。どのように申し込むかということですが、住居等生活にお困りの方が対象でございますが、12月28日までについては、都内のハローワークや区役所、市役所の住宅手当申請窓口、社会福祉協議会、福祉事務所等に足を運んでいただきまして、そこで受付票の交付を受けていただいて、フリーダイヤルに電話をかけて予約をしていただくという形であります。基本的にハローワークに求職登録をした方を対象ですが、未登録の方もハローワークや年末年始総合相談受付窓口に来られた際にその場で登録を行うことが出来るということであります。そして、来週火曜日の12月29日から30日については、都内のハローワーク5カ所が開いておりますので、そちらにお越しいただきまして、求職登録されていない方は求職登録と同時に受付票の交付を受けていただく。そして、12月31日から1月3日も受付を致します。その窓口については、ハローワーク新宿歌舞伎町庁舎内ですが、10時から17時に求職登録と同時に受付票の交付をさせていただいて、フリーダイヤルに電話をかけていただいた上、ご予約していただくという手筈にしているところであります。もう一枚お配りしていると思いますが、「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて」ですが、これは山井政務官から説明を申し上げます。

    (山井政務官)

     この「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて」ですが、介護保険についても様々な問題点がまだまだ指摘されていますが、その中のここ数年の一番多い苦情の一つが、同居家族がいるという理由でホームヘルプに来てもらえないとか介護サービスが利用出来ないという苦情が非常に多いです。これに関しては厚生労働省が、一律そういう判断をしてはならないと申し上げているわけですが、各都道府県、各市町村で非常に大きなバラツキがあります。介護保険料を払っているにもかかわらず同居家族がいるという理由で必要なサービスを受けられなかった、そのことによって共倒れになったり施設入所を余儀なくされたということになれば、これは介護保険の趣旨に反するものでありまして、今までも通知を出していますが、今回改めて課長通知を出すことになりました。資料に書いてありますとおり、「依然として同居家族等の有無のみにより生活援助の提供が判断されているという指摘があることから、各都道府県におかれては、管内の市町村に対して、生活援助等において同居家族等がいることのみを判断基準として、一律機械的にサービスに対する保険給付の支給の可否について決定することがないよう」ということであります。どのような場合に生活援助が出来るか、「利用者が一人暮らしの場合」、「利用者の家族等が障害や疾病等の理由により、家事を行うことが困難な場合」、さらにコメ印として、「利用者の家族が障害や疾病でなくても、その他の事情により、家事が困難な場合」。例えば、「家族が高齢で筋力が低下していて、行うのが難しい家事がある場合」、これはやはり一律機械的に導入すると、老夫婦世帯ではホームヘルプが受けられないということになってしまいかねません。そうではなくて、老夫婦世帯の場合、家事を行うことが困難という状況があればホームヘルプは利用出来ますよと、それと共倒れの危機がある場合、また、「日中独居」と言われるように、昼間はお年寄りが一人暮らしで、息子さんや娘さんが仕事に行っておられると、一部の悪い例では、「日中独居」にも関わらず同居している家族がいるという理由でホームヘルプを利用出来ない。その結果、介護保険制度があるにも関わらず、娘さんや息子さんが働いていたらホームヘルプを受けられないといったことがあったわけですが、「家族が仕事で不在の時に、行わなくては日常生活に支障がある場合」などについてもホームヘルプが利用出来るということを、都道府県、市町村に通達をすることとなりました。苦情が非常に多かったことですので、年内にこれを出させていただきたいということで今日出すことにしました。

    (大臣)

     そして、閣僚懇談会で私も発言を致しましたのが、来年の1月1日から日本年金機構が発足をするということでございまして、それについて「お客様とのお約束10カ条」等々、民間の視点も入れたサービス向上に努めていく、そして記録問題についても対応を進めていくということも報告申し上げ、本日午後、総理が理事就任予定者とお会いいただくということになりまして、私も同行をして理事就任予定者と官邸にお邪魔をして、総理と会うということになりまして、士気を高めていって、サービスを向上していきたいと考えております。

    (山井政務官)

     先程の年末年始の東京都の総合相談の件ですが、数百人規模の一時宿泊所を用意させていただいたというのは御存知のところかと思いますが、現時点ではまだ数十人くらいしか申込みがございません。やはりそういう取り組みを昨年と違って、国や東京都が行うということがまだまだ知られていないということでありまして、お願いベースにはなりますが、本当に困っている人がいなくて宿泊所ががらがらなのは構いませんが、そうではなくて、本当に困っている人はかなり多いにもかかわらず、そういう取り組みがあるということがまだまだ知れ渡っていなくて、結果的には一時宿泊施設を用意したのにそこはがらがらで、路上生活やテントで寝る方が年末年始に増えるということになると残念極まりないことですので、鳩山総理にYouTubeで語りかけていただくことや、様々な形で広報はさせていただきますが、是非とも年末年始、目途が立っていない方々に対して必要な総合相談窓口を開いているという情報が届くように御支援をいただければと思います。

    《質疑》

    (記者)

     子ども手当の財源について、神奈川県の松沢知事が来年度予算には地方負担分を計上しないということをおっしゃっています。国民新党、社民党も地方負担の見直しということを申し入れるとなっていますが、改めて地方負担のあり方については変更の余地があるのか、それともこのままで説得を続けるのか、いかがでしょうか。

    (大臣)

     昨日も地方の知事会、市長会、町村会にお邪魔をして説明を申し上げるということを連絡致しましたが、会長が東京にはいらっしゃらないということでありましたので、お電話で説明、御理解を求め、この間の経過の御報告も申し上げたところであります。私としては、今後とも地方負担について御理解をいただくべく説明を続けていく努力をしていきたいと考えています。

    (記者)

     苦肉の策ではあったと思いますが、そもそも児童手当と併存ということが制度としてはわかりにくいというか、自治体としてはやりにくいということだと思いますが、それはどのように説明されていますか。

    (大臣)

     これについては、基本的に「みなし」ということになりますので、事務が複数にまたがるということではございません。事務としては一本化をする。そういうような法律構成を考えております。いずれにしましても、地方自治体にその部分の詳細な事務的な手続きの説明なども丁寧にしていきたいと思います。予算に関しましては、システム経費については第二次補正予算で計上させていただきまして、早め早めの手当を心懸けていくということで取り組んでいきたいと考えております。

    (記者)

     診療報酬についてですが、国民新党と社民党が0.19%の引き上げよりさらに引き上げを求める申し入れをするようですが、その辺について厚生労働省に対して両党から説明なり経過を聞かせてくれということは来ていますでしょうか。

    (大臣)

     これについては、官房長官のところで祭日の日に、私と藤井大臣、官房長官と集まり、色々なやりとりもありましたが、そこで今回のネットで0.19プラスということになりましたので、その線で昨日に与党三党ということで、社民党、国民新党にも御理解いただくという話合いがなされたと考えております。経緯についても私どもとしては、連絡を取らせていただいていると考えておりまして、そういう意味では、この予算について御理解いただくべく説明を続けていくという立場であります。

    (記者)

     先程、障害者団体の皆さんが、今回の予算に110億円が計上されているということですが、政務官中心に訴訟の今後について協議の場を持っているわけですが、それでは協議が難しいというような要望書を出されたということですが、それについて大臣はどのようにお考えですか。

    (大臣)

     今回、応能負担への第一歩ということで、このサービス利用料については低所得者の方々について無料にするという措置を申し上げたところであります。それについて、内閣府にも新しい制度を議論する会を設置する予定にしておりますので、障害者の方当事者にも入っていただく議論の場であります。そういう諸々のことも含めて御説明を申し上げ、御理解いただくべく取り組んでいきたいと考えております。

    (記者)

     今日が閣議後の会見としては今年最後だと思いますので、まとめる意味で、就任されてから3ヶ月、そして今年が終わるということで、大臣のまとめとして、月並みではありますが御自身では何点をおつけになるかということと、御自分として一番うまくいかれたと思われている点、今後の課題についてお聞かせ下さい。

    (大臣)

     点数というのは国民の皆様方につけていただくものだと考えております。やはり5万5千人の職員を抱える巨大組織の厚生労働省。それをどのようにマネジメントするかということが一つ大きな課題であると考えておりまして、その意味で、10月1日から人事評価基準を変える、あるいはコスト意識を持っていただく、アフターサービスや情報公開の観点、コミュニケーション能力等々、色々な場面で申し上げてきたつもりであります。その意味では、政治主導というものを完結するためには、この巨大組織をきちんとマネジメントするということが何よりも不可欠であると思います。その中で、意気に感じて仕事をしていただくということが必要である、一方で、「我々は皆様一人一人の仕事ぶりを良く見て、きちんと評価を致しますよ」と、こういうメッセージや具体的な対応システムということが不可欠になってくると感じておりまして、来年、もう来月ですが、人事評価等に関する検討会も立ち上げまして、職員が一丸となって我々政治が目指す方向に進んでいただく。そういうマネジメントの体制を試行錯誤のなかで作りつつありますが、それをさらに充実をして、真の政治主導で機動的に動ける厚生労働省、信用を勝ち取れる厚生労働省、国民の皆様に奉仕する組織に生まれ変わらせるということが必要です。何よりも、社会保障を担う厚生労働行政が国民の皆様の期待に応えるためには、そこが一つ大きなポイントであると考えております。そして、「ナショナルミニマム」ということで、「最低限度の生活とは何か」という哲学や基準をきちんと政府として確立をしていくということも途中でありますが、そういう議論を進めつつありますので、それを来年には完結をして、わかりやすい厚生労働省、給付と負担の関係も見えやすい形に変えていきたいと思います。こういうことが今年の全体の報告と来年の展望ということになると思います。

    (記者)

     子ども手当の地方負担についてですが、説明を続けていくということですが、松沢知事などは「民主党の政権公約に反する」というようなこともおっしゃっていますが、どのように説明をして理解を求めていくのでしょうか。

    (大臣)

     文書でも提出、合意を致しましたが、「幼保一元化」が今後控えておりまして、その中で、その部分だけではなくて、地方と国の役割分担についても議論をしていくということにしておりますので、そういう考え方の中で、将来的な議論は進めていくということをお話をしながら、ただ、来年につきましては一定の措置として今回の御負担を現行の範囲を超えない限度でお願いをしたいということを説明を続けて、何とか御理解いただくべく努力を続けるということです。

    (記者)

     厚生労働省としては概算要求として全額国費でやっていましたが、そこが変わったということはどのように理解を求めていかれるのでしょうか。来年度に限ってというお話がありましたが、再来年度についてはどのようにすべきだとお考えでしょうか。

    (大臣)

     繰り返しになりますが、幼保一元化の議論が来年から始まりますので、その中で幼保一元化のみならず、地方と国の役割分担の中で、来年度以降の対応については御議論いただいて、地方の意見も取り入れながら我々としてもその考え方をまとめていくということになりますので、来年度につきましては、地方も財政が大変だと思います、国の財政も大変だと、色々な制約の中で地方についても現行の範囲を超えない限度で何とか御理解いただけないかということで、これからも説明を続けていく努力をするということです。

    (記者)

     昨日、「政治とカネ」の問題を巡って総理が会見をされましたが、会見をお聞きになって納得出来る説明だったと言えるかどうかということと、この問題が参院選にどう影響するのか、その辺をお聞かせ下さい。

    (大臣)

     私も総理の会見を拝見しましたが、総理としては御自身が知りうる限りのことを話されておられたのではないかと感じたところであります。参議院選挙への影響というのは、これはどういう形になるか確定的なことを申し上げるような状況ではないと思います。総理も言っておられたように、これから国民の皆様から、「さらに政策を進めてほしい」というような声をいただけるように、これからも努力をしていくということを言われておられますので、私も閣僚の一人として、鳩山内閣が国民の期待に応えるように、さらに政策の充実をするという決意を新たにしているところです。

    (記者)

     納得出来る説明だったかということは、一つ重要なポイントだと思いますが、大臣から見ていかがだったでしょうか。

    (大臣)

     総理御自身の説明が、総理が知っておられる限りのことを言われていたと感じております。あとは、どう国民の皆様方が受け止めるかは、国民の皆様のお考えということになると思います。いずれにしましても、総理は一国の総理ですので日々記者の方からの質問にも答えますし、そういう意味では皆様方の質問には、知る得る限りのことを正直に答えられて行かれると考えております。

    (記者)

     大臣は野党時代に、政治資金の問題に非常に厳しい姿勢で意見を言って来られまして、総理の今回の件は検察は不起訴と判断しているのですが、政治資金規制法の一番正確な記載というところを蔑ろにしているという指摘があります。これについて「税務申告をしないで済んでおり、それでいいのか」という指摘が非常に強くあるのですが、本当に知り得る限りのことを言っているということで済む、説明を果たしていると言えるでしょうか。

    (大臣)

     税務の件については、昨日の総理の発言では払うべき税金は払うと言われておられます。その中で、ある意味で大きな資金が動いて、多くの方が関わっておられるということで、総理御自身が隅々まですべて知っているとは、私も思っていません。その意味では、総理が知り得る限りの説明はされていたと考えております。いずれにしても、繰り返しになりますが、皆様方の質問や、これからいろいろな機会で定例の記者会見も来年もありましょうし、国会で質問も受けるわけですので、そういう中で説明を続けるということだと思います。

    (記者)

     その点について、今日の閣議ないし、閣僚懇談会の中で総理から説明はあったのでしょうか。

    (大臣)

     総理からお話がありました。昨日、記者会見をして説明を申し上げたというお話がありました。

    (記者)

    閣議ですか、閣僚懇談会の中ですか。

    (大臣)

     閣僚懇談会の場です。

    (記者)

     他の閣僚からは、その件についての発言はあったのでしょうか。

    (大臣)

     それはありませんでした。

    (記者)

     民主党は総理が政治資金規制法の問題で「秘書が」ということで、かつ、小沢幹事長も「秘書が」政治資金規制法ということで罪に問われている状況ですが、そのことについてはどのようにお考えでしょうか。党と政府のトップが「秘書が」ということでこういう状況になっているということについて、どのようにお考えでしょうか。

    (大臣)

     これについても、きちんと説明を続けて行くと。本人が知りうる限りの話をいろいろな機会に説明をして行くということに尽きると考えております。それについて、国民の皆様にどう御評価いただくかということは、その説明に加えて仕事ぶり、総理であれば政策を期待に応えるものを実現して行く、ということを含めた形で総合的に御評価いただくということに尽きると考えております。

    (記者)

     子ども手当の関連ですが、先ほど大臣がおっしゃったように、23年度の分については幼保一元化の議論プラス、国と地方の役割分担という議論を踏まえてとおっしゃったのですが、原口総務大臣の方がテレビ番組等であたかも23年度以降については、国が現金給付、地方が現物給付という民間保育所の費用負担の問題でも、大分、閣内でも反対の意見があったと思いますが、そういうことが前提であるかのようなおっしゃり方をされておりますが、その点について大臣は御了解されているのでしょうか。

    (大臣)

     これは政府の中でも来年に幼保一元化を議論する場を設定するということになっております。その場で議論の俎上に上がって行くと考えております。その一方で地方と国との協議会というのも始まるということになると思いますが、そこでも議論をされるということで、いろいろな議論の場が設定されますので、その中でいろいろな観点、論点を出して議論を煮詰めて行くというスケジュールになると考えております。

    (記者)

     あくまでまだ何も決まっていないということでしょうか。

    (大臣)

     そうです。そこで議論をして行くということになるのではないかと思います。

    (記者)

     子ども手当の関係ですが、昨日、全国知事会、全国市長会、全国町村会の会長にお電話をされたとおっしゃっておられましたが、それは御本人とそれぞれ直接お話になったのかということと、先方のそれぞれの反応はどうだったかお聞かせください。

    (大臣)

     麻生会長とは昨日電話が繋がりませんでしたので、今朝御本人と話をして、そう言う意味では御本人と私が直接話を電話で申し上げたということです。やはり、非常に厳しい反応でして、子ども手当については地方負担ということについて、それは良とするという反応ではありませんでした。そういう意味で我々としては説明を今後とも続けて参りますと、あるいは地方自治体にも支給事務等々で御苦労をかけるということもありますので、事務作業についても早め早めに詳細を情報交換させていただく、あるいは、システム経費の手配なども第二次補正で計上して、早め早めに措置をして行くということを、こちらも心がけて参りますとお話申し上げたということです。

    (記者)

     お三方とも大体同じような反応だったのでしょうか。

    (大臣)

     やはり、市とか県とか、やっておられる事務内容、例えば、児童手当にしても、今後の子ども手当にしても変わってくると思いますので、全く同じ反応というわけではありませんが、厳しい反応だということは同じです。

    (記者)

     それに関連してですが、子育て応援特別手当の廃止を決断した時に、地方には決断した後に事後的に説明する形になり、地方からは「事前に相談なり、説明が全くなかった」ということで批判されていたのですが、今回の子ども手当についても、結局決めてから理解を求める形になっていると思いますが、これについてどのように考えているかということと、今回の決断は地方の意見を取り入れた上の決断だったのかとういうことをお聞かせください。

    (大臣)

     これについて、事後的ということについても大臣折衝の経過報告なども私から申し上げて、何とか経過の説明、事務作業についても今後事前にお知らせをするということを申し上げて、これからも御理解を得る努力をして行きたいと考えております。繰り返しになりますが、地方も財政は厳しい、国も財政は厳しいということですが、国の国債発行枠の箍を締める、あるいは税収がかなり国も落ち込んだということで、ギリギリの範囲でなんとか地方にもお願いしたいという思いで、政府の中でも全体の枠組の中で議論をして来ているところです。地方からもいろいろな御要請をいただきましたが、今回は来年度についてはギリギリの判断をさせていただいたということで、なんとかこれからも御理解を得るべく説明を続けて行きたいと考えております。

    (記者)

     日本年金機構の関係ですが、厚生局で非常勤職員の募集ということで、現段階で分限免職にならざるを得ない方は、細かい数字はともかく、概ねどのくらいになりそうなのかということと、一定は分限免職になる方は避けられないと思いますが、そういう事態になった時の大臣のお考えをお聞かせください。

    (大臣)

     これについては、昨日も事務方とどのくらいの人数なのかということで、いろいろ議論をしましたが、まだ、動いている部分もありますので速やかに確定しましたら公表します。分限免職という方についても、その後、非常勤職員で雇われる方もいらっしゃると思います。あるいは、分限免職のあとそのまま職が無くなるという方もいらっしゃると思いますが、私としては最後の最後まで分限処分の回避努力をし続けるということはかねてより申し上げているところですので、最後の最後までその努力はして行きたいと思います。確定しましたら、また皆様方に数字や、内容というのを公表いたします。

    (記者)

     百人単位では出てくると思いますが、努力し続けるということですが、その結果についてはいかがでしょうか。

    (大臣)

     本当に組織改編に伴うこういう形がなされるということになりますが、私としては大変いろいろな皆様方の御意見や、年金問題に端を発するわけですので、いろいろな御意見を聞きながら苦渋の判断であると言わざるを得ないと思います。

    (記者)

     関連してですが、職員の方の身分の問題の一方で、機構に移ったあと、記録問題があやふやにならないかという担保について、覚書ということもおっしゃっていたこともあると思いますが、どのようにするお考えですか。

    (大臣)

     一つは、中期計画を私が書いて、皆様とも議論をして一体となって取り組んで行くというような中期計画を決めさせていただきたいということ。あと、年金局に、審議官を置いて、いろいろ連絡役というパイプ役となるようなセクションをきちんと設けて、そこで情報を密に連絡する体制を取りたいと思います。今、毎週年金記録の現状を公表しておりますが、それも当然続けて行きますし、国民の皆様からの御指摘をいただくものも毎週公表させていただいておりますが、それも日本年金機構になっても続けて行くということ。そして、理事会の開催も本部は高井戸にあり、霞が関から車で30分から1時間という片道の距離ですが、厚生労働省の省内にも理事会が開ける部屋を設置しまして、適宜そこで意見交換を理事の皆様とさせていただくという体制を取るなど、特に年金の集中対応機関ということのみならず、一期4年の中では記録問題について非常に緊密に連絡と取って行きます。今日も官邸にお邪魔したあと、理事の候補の方が時間をかけて省内で記録問題について、議論をして、来年に入って新しい組織が出来てから、詳細な新しい工程表も作り直して行くという作業にも着手するということです。そういうような形で国民の皆様の期待に応えて行きたいと考えております。

     


    病・診連携で地域医療を担う

    人が口から食べないのは、医科(医療)の敗北 ?!

     

     病院の空き診療科を開業医が輪番制(当番)で埋めるのも一考。

    開業医もかかりつけ医などとして地域医療を担う。

    救急当番病院に応援勤務する仕組みを試験導入した今治市のような例もある。

    1.7倍の収入格差などと、開業医と勤務医を対立的にとらえるのでなく、あくまで実態を踏まえて是正していく。

    その視点を忘れるべきでない。

    また、過剰な歯科医師を医師として、育成する方法を真剣に考えるべきである。

    あるいは、歯科医師を病棟歯科医師として活用する。

    病棟薬剤師の延長線上の理由から。

    口腔と全身の健康の問題は、不可欠な命題。

    人が口から食べないのは、医科(医療)の敗北 ?!