病院・医院倒産平成21年1~10月56件
都道府県別 最多は東京の11件
東京商工リサーチ
2009年1月~10月 病院・医院の倒産状況
倒産件数が前年同期比倍増の56件、年次平成最多を上回る
◎病院・医院の倒産件数、前年同期比100.0%増の56件
2009年1月~10月の病院・医院の倒産件数は前年同期比28件増、100.0%増の56件(前年同期28件)に達した。年次(1月~12月)ベースでは、既に10月時点で2007年(52件)を上回り平成最多を更新した。
最近の病院・医院倒産は、2000年が44件、2001年31件、2002年45件、2003年36件、2004年44件、2005年35件、2006年34件、2007年52件、2008年36件と推移してきた。
また負債総額は、前年同期比128.7%増の250億6,000万円にのぼった。要因としては負債10億円以上の大型倒産が前年同期比倍増の6件(前年同期3件)発生したため。
◎原因別、業績不振が前年同期比15件増
原因別では、業績不振が25件(前年同期比15件増、150.0%増)で最も多かった。
次に放漫経営・既往のシワ寄せ・設備投資過大が各8件と続く。
形態別では、破産が35件(同14件増、66.6%増)で最も多かった。次に民事再生法が14件(同10件増、250.0%増)、銀行取引停止処分が6件(同3件増、100.0%増)だった。
◎都道府県別、最多は東京の11件
都道府県別では、東京の11件を筆頭に、次に大阪10件、兵庫6件、埼玉4件と続く。
また地区別では、9地区のうち7地区で前年同期を上回った。
近畿が前年同期比10件増(9→19件)、関東が同8件増(11→19件)、東北が同3件増(0→3件)、中部が同3件増(0→3件)、中国が同2件増(0→2件)、九州が同1件増(5→6件)、北海道が同1件増(2→3件)の順。このほか北陸が前年同期同数の1件、四国が発生なし(0→0件)だった。
◎患者20人以上の収容施設を有する病院の倒産、前年同期比9件増
医療機関別では、患者20人以上の収容施設を有する病院の倒産が14件(前年同期比9件増、180.0%増)。また一般診療所(患者19人以下の収容施設を有する有床診療所と無床診療所)が25件(同12件増、92.3%増)、歯科診療所が17件(同7件増、70.0%増)だった。
◎医療費抑制に、リーマンショック以降の受診抑制も影響
病院・医院倒産の増加背景には、診療報酬の引き下げ、過大な設備投資、医師不足などが挙げられる。
これまでの倒産原因別では、放漫経営と業績不振が肩を並べてきたが、2009年は業績不振の増加が目立つ。
前回2008年度の診療報酬改定は、政府の5年間で1.1兆円の社会保障費を削減する厳しい医療費抑制方針に沿って、診療報酬本体部分は8年ぶりのプラス改定となったものの、薬価が低下し全体としては4回連続のマイナス改定だった。
関係者の間では病院経営の安定のためには本体部分の更なるアップを望む声が大きい。
また地方の医師不足は深刻で、患者減少を招き、医師の確保が人件費増につながって業績不振に拍車をかける悪循環を引き起こしている。
このほかリーマン・ショック以降の外来患者の受診抑制の広がりも見逃せない。
こうしたことから病院・医院の経営は、さまざまな医療改革が進むなかで、当面は厳しい状況が続くとみられる。
◎病院・医院倒産年次推移
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年 倒産件数
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2000 44
2001 31
2002 45
2003 36
2004 44
2005 35
2006 34
2007 52
2008 36
2009.1-10 56










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