歯科はすべて小外科であると強く訴える
東京歯科保険医協会 第11回メディア懇談会から
質問 感染予防対策について、実際のコストはどのくらいかかっているのか?
会長 4年前に、東京歯科保険医協会で技術提案書を中医協の審議向けに出した試算では、ディスポをある程度入れると500円くらい経費がかかる。
観血処置に限って再診料にそれをプラスしてほしいと期待した。
中医協では平成18年度に出てきたのが、歯科は268円で患者さんへの説明が入ると550円にあがる。
感染ばかりではなく、安心、安全のためのものである。
安心、安全のための薬事コストは、処方せん1枚当たり183円である。
これはレセプトオンラインに必要なコストであり、それを含めオープンにしていく必要がある。
司会 話題提供3の最近の歯科医療情勢についての東京歯科保険医協会の方向性と、「診療報酬の配分事業の仕分け」をめぐって、みなさんのお話を出していただきたい。
<記者側からの報告>
3回取材に行ったが、新鮮に映った。
一方的だと感じるが、事業の仕分けは面白いとも言える。
1時間の中で、仕分けをしていくが、求められたのは事業の結果である。
「その事業を行った結果、どのようになったのか?」が問われていた。
「数字は、ありますか?」
民主党が掲げた政策から、(詰問形式)あのような形を取らざるをえなかったのかと思われたが、仕切り役をした足立厚生労働政務官たちに対する厚生労働省側の返答は、まずいと見えた。
怖いのは、第三者が見ている公開の場(インターネットでもリアルタイムに発信した)であり、マスメディアの知人の記者が、「歯科はダメですね」と言っていた。
「そうではない」と弁護したい気持ちがあったが、「あれでは、仕分け人を納得させることはできないでしょう。切り返しができていない」と社会部や政治部の記者たちに言われてしまった。
そのような記者たちの視点を見逃せないし、大事にしなければならないと思った。
実務として、普段からどのような議論や協議を厚生労働省内ではしているのか。
事業の仕分けの場に臨むには、「準備が出来ていなかった」というような印象であった。
資料の提示も大切であるが、理論武装ができていなかった。
正直なところ、厚生労働省はこのようなものなのか、スカスカだという思いがした。
(ディベートの上手下手、プレゼンテーションの上手下手で明暗を分けていた)
データに対する分析と検証が不可欠であり、誰が見てもそれではしょうがないね、これだけコストをかけているのだから、何とか形にしたいと仕分け人に思わせることだ。
また、感染予防対策については、歯科がイニシアチブを取れるような状況にあると思う。
会長 医科と比べると歯科は感染予防対策では、はるかに取り組んでいるわけである。
歯科ではやらざるをえないが、それが世の中には伝わっていない。
中医協でも論議の対象となり、外科を全部見直すことになった。
これは外保連のデータに基づいて、いわゆるコスト積み上げ方式であり、時間を含めて平成22年度の診療報酬改定で見直す状態である。
東京歯科保険医協会は前から言ってきているが、歯科はすべて小外科である、ということを強く訴えていかなければならない。
なぜ、手袋、マスクが必要なのか。
バキュームの設置による感染の飛沫の予防であるが、初診の30点ではどうのもならない。
それを世間にも今後、強く訴えていかなければならない。
1回の歯科診療で、患者さんにこれだけのコストがかかっているのだ、と理解をしてもらう必要があるので、オープンにしていく形を取らなければならない。
保団連の医科先生方は、歯科が小外科だと理解をしていただいているが、内科より歯科はコストがかかっている。
それを世の中に広める手段を考えなければならない。
記者 数10年前と比べ、手袋、マスクが増えてきたことを実感している。中にはキャップをしている歯科医師もいる。
会長 昔の不燃布のマスクは高かった。
ラテックスの手袋は両手で千何百円もした。
また、リーマーや研磨は昔の手袋ではやりにくかった。
基本的な消耗品以外の器材、器具の滅菌、消毒のコストもかり、人件費もかかる。
それを含め、外保連とともに訴えていく必要がある。
歯保連ができて、どのように動くかわからないが、外保連に入っている口腔外科の先生もいるので、できるだけ平成22年度の診療報酬改定へ向けて、歯科の外科の部分を早急に積み上げてほしい。
診療のタイムスタディ調査をしたが、いかに大変だかが分かった。
歯科医学会の調査と東京歯科保険医協会 の調査は、それほど変わっていない。
コストに基づくドクターフィーとホスピタルフィーの部分は、民主党政権となったら、明確に出てくるのではないか、と期待される。
今後はクリアなコストによって、診療報酬改定を要求していくべきだ。
診療のタイムスタディ調査は、来年の診療報酬改定には間に合わないが、先を見据えてやっていきたいと考えている。








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