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長年にわたり歯科界の動きをチェックし、鋭い視線で切り込みます。茨城県出身。(医科歯科通信)

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2009年11 月18日 (水曜日)

歯科医院受難物語

みんなからの投稿・寄稿欄

 

元牧場寓話作者知らずの改編・改訂歯科医院版

    昔々あるところに、J歯科医師の先生の大きな歯科医院があったということでございましす。

    J歯科医院の先生も歯科衛生士さんも、受付のお嬢さんも皆とても働きもので、その良質な歯科治療と技工物とスタフの皆様の接遇は、町中の評判でした。

    J先生は、スタフの皆様をとても大切にいたしました。

    働くのに適した環境作りにも、努められましたし、働きに応じて、給与も充分お出しになられました。

    でも、それは別に従業員の皆様の事が好きだからではありませんでした。

    がめつい欲張りのJ先生は、自分が豊かになるために、その元になるスタフさんを大事にしていただけなのです。

    ・スタフの皆様もそれは承知でした。

    朝早くから、夜遅くまで、労働基準法などないかの如く診療の補助に技工に励みました。

    それでも給与が他の歯科医院よりも少し良好でしたので、文句を言いながらも、おとなしく勤務されていました。

    ・さて、J歯科医院が開業されてから何年かが経ち、従業員の皆様の様子も変わってきました。

    はじめのうちは、ありがたがっていた待遇にも、すっかり慣れてしまったのです。スタフの皆様は、以前にもまして文句を言い、あまり働かなくなりました。

     ・そこへやってきたのが、悪徳不動産屋のMさんでした。

    Mさんは、不動産屋の営業担当と称した一見紳士的な、本当は、怖いお兄さんを味方につけて、優しく語りかけました。

    「君たちは、この歯科医院のスタフなのに、なんの提案もしないで、どうしてあの先生に黙ってこき使われているんだい。」

    「もし、僕が院長なら、もっと勤務条件も良くしてあげられるし、もっと給与も出してあげられるのにな」

    「なあみんな、ここはボクと力を合わせて、あの院長を歯科医院から追い出そうじゃないか」

     ・偽の営業マンが伝えるMさんの言葉に、だいたい三分の一くらいの方が賛成しました。

    もう三分の一は、出来すぎた話をかえって怪しく思いましたが、それでも院長先生への不満の方が強く、しぶしぶながら賛成しました。

    最後の三分の一は、全く賛成する気にはなりませんでした。

    Mさんは、今まで多くの物件の地上げを手がけ、多くのテナントを追い出して、新しいビルを建てさせ、随分あくどい儲けをしてきましたが、従業員達には、そんなことはちっとも話しません。

    Mさんは、新たに建てられたたビルが完成したあかつきには、そこにテナントとして入る歯科医院に今より高給で雇用するように斡旋すると約束しておりました。

    ・その一方で、院長先生の悪口を、朝、昼、晩と叫び続けます。

    そうこうしているうちに、すっかりその気になったほとんどのスタフの皆様たちは、ついにJ院長先生を追い出してしまいました。

    ・さて、新たにそのビルの持ち主となったMさんは、元の歯科医院の従業員にこう言います。

    「まずは、約束通りみんなに今まで以上の高い給料を払わなくちゃ。

    でもその為には、この新しい高級ビルの高いテナント料を新しい雇われ院長にお払いいただく為には、君たちに今までよりもっと働いてもらわなくちゃ」

    ・「あと、立派な歯科医院を他にも沢山開業させる為には、たくさんのお金がいるんだよ。」

     「協力してくれるよね」とMさんは、そう言って、多少の事には、目をつぶって、協力をするよう約束させました。

    「ちょっと、気がとがめるかもしれないがみんなの幸せのために我慢しておくれ。

    こいつは基金や連合会へ持っていけばいいお金になるんだよ。」

    スタフたちは「何かおかしいな」と思いましたが、「たぶん大丈夫だろう」と思いました。

    ・みんな、ありがとう!この歯科医院が本当に豊かになるまで、あと少しだよ。手っ取り早くお金を手に入れるには、これしかないのさ」。

    雇われ院長は、実質上の開設者のMさんの言われるままに、かなりの無茶な請求をいたしました。

    症例をきびしく吟味することなくインプラントも多く手がけました。

    こうなると、もう怪しいどころではありません。

    もはや誰も新しい院長の言うことは信じませんでした。・

でも、誰も、どうすることもできませんでした。

暴れようにも、もはやこれだけの雇用不安定の時代に、誰も正規のスタフとして容易には、雇ってはくれませんし、もし行政に告発でもしようものなら、Mさんに何をされるか判らないと最近では、薄々感じ始めていました。

スタフたちは、高級ビルのテナントの豪華な歯科医院の中で、寒さと怒りに震えるだけでした。

    ところが、スタフの皆様の受難は、これで終わりではありませんでした。

    そもそもMさんは、実ははじめから他の業種の方々と取引をしていたのです。大人しいJ歯科医院のスタフたちと比べて、気性が激しく乱暴で、ただ数だけはやたらと多い他業種の人達とでは、太刀打ちの方法もありません。

    新しく来たよそ者は、新しいビルを我が物顔で占領してしまいました。 ・こいつらを追い出して、がんがん儲けようぜ。

    このビルに歯科医院や医院をテナントに入れたのは、地域住民に新しい風俗ビルの建設に反対させない為の方便さ。

    Mさんは、そう言ってニヤニヤ笑っています

    。他の業種の皆さんもこれで一等地で遠慮なく営業できニワトリは叫びます。「みんな仲良し、お兄ちゃんもお姉さんも、みんな平等、幸せいっぱい」 ・つまり「歯科医院の院長は、本当の意味でスタフの皆様や患者さんや地域の人々から信頼されて始めて、まっとうな運営も出来て、長く地域に根ざした歯科診療をさせていただける」というお話でした。

    ・落ちを最後に説明している様じゃ、やはりお話としては、最低のできですね。

    あくまで、寓話を元にした作り話で、見聞きした実際の話ではございませんので、念の為。


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