海外委託技工問題訴訟の東京高裁判決に抗議する
裁判所からの「進行協議」の提案を拒否
歯科技工士80人が、厚労省の「国外で作成された補綴物等取扱いについて」(平成17年通達)に伴う国の歯科技工の海外委託容認政策によって、歯科技工士法で規定されている国民の安全な歯科技工や歯科技工士の地位保全が脅かされているとして、東京高等裁判所に控訴していた「海外委託技工訴訟」について、東京高裁第20民事部は、10月14日原告の控訴棄却の判決を下した。
高裁判決では、一審の東京地裁判決同様歯科技工士法で定められた歯科技工士の業務独占を公衆衛生の保持を目的としたものであることを認めたが、個々の歯科技工士の法律上の利益を保障したものではないとして、原告の「法律上の争訟及び確認の利益」等の訴えを認められないとした。
保団連は、海外技工問題訴訟については、保険で安全、良質な歯科技工物を確保するという立場から、歯科医師や患者の調査を実施するなどの活動を通じて、この問題を社会に提起し、同通達の撤回を求めてきた。
そうした私たちの運動が反映し、1県議会、44市町村議会で「国外で作成された海外技工物について」の意見書が採択され、東京高裁の審理課程では、裁判所より、海外委託技工問題は国民の安全な歯科医療に係る問題だからという趣旨で、「進行協議」の提案が行われ、原告に対して歯科技工海外委託問題の解決策の提案が求められた。
原告は裁判長の提案に基づいて、有識者、歯科医療関係者、消費者団体からなる検討機関を設けるよう提案した。
この提案は、1都36県の歯科技工士会から賛同の意見表明がよせられた。
このような海外技工問題に対する国民的な関心の広がりにもかかわらず、進行協議を提案した裁判長が審理中途で変更され、歯科技工の海外委託の実態や問題点に言及することなく、東京地裁判決同様「門前払い」の不当判決を下した。
私たちは、この判決に強く抗議する。同時に裁判所からの「進行協議」の提案を拒否した被告の国に対しても抗議する。
私たちは、引き続き、歯科技工海外委託問題訴訟原告団・同弁護団の上告を支援すし、国民のために安全で良質な歯科技工物を確保するために奮闘するものである。
2009年10月22日
全国保険医団体連合会
歯科代表 宇佐美 宏










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