記者の視点
輸血が必要!
生命の維持が、絶対不可避な状態なのに、輸血の方法を論議しているような構図。
国会審議はそのように思われてならない。
米国のオバマ大統領は、就任してわずか1カ月ほどで72兆円規模の景気対策法を成立させた。
当然、日本の国会も、2009年度予算と税制関連法案を早期に成立させ、景気浮揚策を願いたい。
内閣府が2月16日に発表した2008年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比3.3%、年率換算で12.7%。 これは、戦後番目、約35年ぶりの大きな落ち込みであった。
実体経済の激しい落ち込みは、驚くほどのスピードである。 これは、ガンの転移を想起させるほどなのだ。
歯科メーカーのナカニシが、前期好調であったのに、わずか数か月で減益となったことが、実体経済の激しい落ち込を象徴している。
また、改正薬事法で、新製品の開発、許認可申請が遅れていることも、落ち込みの要因の一つと、ナカニシ側も見ている。
法律は、何のためにあるのか?
あるいは、その法律の妥当性があるのか?
井上アタッチメントの倒産の要因の一つが、改正薬事法であった、とされる。
分かりやすく言えば、500万円しか売れない(あるいは利益が300万円)歯科材料の開発、許認可申請に1000万円かかる構図になっている。
それが、出せない企業は、“歯科市場から撤退してもらいたい”これが厚生労働省の本音の部分である。
天下りの組織を作ったことによる弊害は顕著。
年を重ねるほどに、機関の規模が膨張し続けて、余りにも歯科業界に及ぼす負担が大きかったのだ。
結果として、零細な歯科業者への加重な負担を強いることとなった。
歯科金属メーカーの老舗「日本橋徳力」が、歯科業界から撤退したのは、改正薬事法が施行される時期と重なった。
儲からない歯科分野に見切りを付けたのは、正解であったかもしれない。
当時、同社の社長は、日本歯科材料工業協同組合の専務理事を務めていた。
(追記:資金繰りの悪化する要因は、本体の経営を危うくする、何かがあるケース。
井上アタッチメントは、井上美智子社長の身内の歯科診療所の経営悪化や子会社のマサコーポレーションが足を引っ張ったという 説。経営コンサルタント・顧問の手形の詐称も重なった、とされる.
因みに、井上アタッチメントの経営顧問とは、何者であったのであろうか?
先代社長の故郷の奥松島に、工場を建てることを経営顧問が進言した、とされている。
それは、一見、美談に映じた。
功なり、名を挙げた人物が、故郷に貢献する構図である。
地場産業が全くない辺地に、東京から工場が移転きたのである。
思ってもみなかった“雇用の創出”に沸き立つ、地域住民の歓喜が目に映じるようである。
だが、故郷の“希望の星”と期待された工場は、生産性を挙げることなく、赤字を垂れ流す存在であって、段々、経営本体を綻ばせていった。
東京の本社・工場を売却して、投じた3億円余ともされた資産は、気がつけばゼロではなく、反対に7億円の赤字に変じたのは、まったく皮肉であった。)