国民歯科問題議員連盟の設立総会
自民党の衆参両院議員による国民歯科問題議員連盟の設立総会が1月29日,衆議院第2議員会議室で行われた.冒頭を公開し,議員の意見,質問などは非公開にし,総会の終了後に記者会見を行った.
日歯から大久保満男会長,箱崎守男,近藤勝洪両副会長,村上専務理事らが出席した.日歯連盟から永山一行会長,蒲生洵副会長,渡邉敏弘理事長らが出席した.厚生労働省から医政局の日高勝美歯科保健課長,保険局の上條英之歯科医療管理官が出席した.
はじめに顧問役の元厚生大臣津島雄二衆議院議員が挨拶し,「力を結集すれば,問題は解決すると思う.努力してきた石井先生には,要としての事務局長として頑張ってほしい.これだけの人を束ねるにはどうしたらいいかは,改めて幹部の人たちで協議してほしい.厳しい昨年の参議院選挙を戦い抜いた尾辻秀久参議院議員会長を相談役にしてはどうか.衆議院側も力を合わせて,進んでいきたいので,賛同を得たい」と要請した.
次いで呼びかけ人を代表しての石井みどり参議院議員が挨拶し,「世界に冠たる長寿社会を実現し,我が国は人生80年を迎えた.歯および口腔の健康の保持,増進は,全身の健康に資するとともに,QOLの面からも大きな意味を持っている.しかるに歯科領域では,保健,医療,福祉の各分野で環境整備や包括的な提供体制に加えて,役割分担と連携のうえでも,多くの問題を抱えている.歯および口腔の歯科保健医療政策を総合的,体系的に推進する必要がある.国民の歯科保健意識を高め,歯科の問題点を解決するため,ここに国民歯科問題議員連盟を立ち上げるこことする.多くの先生方の力を結集していき問題の解決を図りたい」と述べた.
また,呼びかけ人の1人として,関口昌一参議院議員は,「予想を上回る議員方の賛同を得て,会場の席に着けないほどご参加をいただき,心強く思っている.日歯と連携を取りながら一生懸命頑張ってきた石井先生の努力の表れだと思う.新井先生はじめ歯科議員たちと頑張っていきたい」と挨拶した.
このあと,大久保日歯会長がスライドを用い,「生涯を通した歯科保健・医療対策の概要」をテーマに講演をした.また,8020達成のイメージ図などの資料を示した.議員の質問,意見,厚生労働省の考え方等は非公開とし,終了後に記者会見を石井,関口両議員が行った.
<記者会見>石井みどり議員の説明要旨国民歯科問題議員連盟の名称を変えるべきだとの意見があり,検討課題となった.また,歯科問題の解決に議員立法も視野に置いている.周産期からターミナルまでの歯科保健医療の体制の法整備が必要である.
歯科保健法や歯科保健基本法など検討の余地がある.現在は1歳半から18歳までの齲蝕予防対策である.成人期の歯周疾患予防対策は40,50,60,70の節目で,平成17年度の全国の歯周疾患検診の受診者総数は,171,855人に過ぎない.歯科医師過剰とされているが,すべての国民が健康増進法で規定された歯周疾患検診を受けたら,今の歯科医師数では足りない状況となる.政令都市では歯周疾患検診の受診者は1%台である.人口規模が小さい市町村で3.9%である.
高齢者は2,200万人を超えているのに17万人しか検診を受けていない.労働安全衛生法には罰則規定があるにも関わらず,検診を受けている人は半分であり,確かなデータもない.私の地元の広島県が全国で初めてのデータを取った.有害物質を取り扱っている事業所のみ検診が義務づけられているである.
生涯を通じた検診体制が一番求められている.大きな議員連盟となったので,受け皿にして歯科問題解決の実現に向かい頑張っていきたい.
―今回,厚生労働省の健康局の出席がないが.
石井 行政は裏打ちとなる法律がないと動かない.来ていないことが一つの証拠だと思う.根拠となる法律が求められる.
関口 これから行政にも働きかけることをご理解願いたい.
―議員からどのような話があったのか.
石井 幅広い意見がかなり出た.一つは法整備の話であり,歯科医師は予防医療で医療経済的にも貢献しているのに,評価が十分ではない.あるいは生涯を通じた歯科保健・医療対策の実現にどれくらいの歯科医師が参加できるのか.歯科医師の需給バランスが崩れているのかどうか.
あるべき本来のニーズが満たされれば,私は65,000人の開業医や大学,病院を含めた10万余の歯科医師は余っていないと思う.医療資源としての歯科医師が十分には活用されていない.また,歯科医師の偏在の問題,混合診療の問題などの意見が出た.
今後の運営や活動は,これから幹事が集まり協議する.行程表などを作り進めていきたい.8月から永田町へ私は来たが,その時点から議員連盟の立ち上げを要請されていた.診療報酬改定が終わるのを待つ予定であったが,衆議院の先生の設立の要請が非常に強かった.
<呼びかけ人>新井悦二,石井みどり,木村義雄,関口昌一,野田聖子,保岡興治,吉田六左エ門