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歯科医師の事件簿

2012年2 月20日 (月曜日)

愛知県豊橋市の歯科医院が全焼 放火の疑い

事件0wi東愛知新聞から引用

2月18日午前3時22分ごろ、愛知県豊橋市東松山町21の鈴木歯科医院=鈴木昭生院長(52)=から出火、鉄骨3階建ての診療所兼住宅のうち1階診療所の診察室部分約84平方メートルを焼いた。
この火事で、鈴木院長の父親(86)と母親(79)、長女(19)の3人が煙を吸い込み、軽症を負った。
1階の窓ガラスが割られ、解錠されていたことから豊橋署は放火の疑いもあるとみて調べている。
 同署の調べでは、鈴木さん方は妻と両親と子ども2人の6人暮らしで住宅部分の2、3階に住んでいる。
近くに住む女性(76)が1階から煙が出ているのに気づき、119番通報した。出火当時、6人は寝ていた。
鈴木さんの母親と長女は、はしご車で2階から救出された。
 1階南側のガラスが割られ、高さ2メートル部分にあるクレセント錠が解錠されていたいたことから、同署はこの窓から診療室に侵入した可能性があるとみて調べている。
 同所は市中消防署西側そば。
付近の前田南町では14日午前3時過ぎ、喫茶店の一部を焼く火事があり、同署で関連を調べている。

 


2012年2 月17日 (金曜日)

北海道の歯科2医院が診療報酬を不正請求

事件0wi2月13日 厚生労働省北海道厚生局

<診療報酬を不正請求>
保険医療機関の指定と保険医登録の取り消 2月20日付。

旭川市錦町の縄田屋歯科(縄田屋松雄院長)
2009年7月~11年6月、患者が来院していないにもかかわらず、診療したように装っていた。
不正請求は約320万円、患者60人に対し計99件。

江別市野幌町の野幌歯科(野呂雅之院長)。

2009年6月~11年7月、実際には行っていない診療を付け増すなどしていた。

不正請求約283万円、患者75人の計234件で不正をしていた。

 

http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/hokkaido/gyomu/gyomu/hoken_



 

 

 


2012年1 月30日 (月曜日)

福井市の歯科医師が診療報酬不正請求 

 6zif3f00wi近畿厚生局福井事務所は1月27日、診療報酬を不正請求したとして福井市美山町の「みやま歯科医院」の保険医療機関指定と院長の戸田秀樹・歯科医師(50)の保険医登録を取り消すと発表した。

対象となる不正請求は、延べ25人34件分、約13万円の診療報酬。

実際には行っていない保険診療や実際に使っていない高額な材料を入れ歯に使ったと偽るなど付け増したり、保険点数の高い診療に装ったりして、診療報酬を不正受給していたとされる。

 

 

  


2012年1 月25日 (水曜日)

不正請求で歯科医師2人が閉院

6zif3f3970d-800wi関東信越厚生局は1月24日、 診療報酬を不正請求したとして、新潟市中央区弁天3の「新潟万代医院歯科」(既に閉院)の保険医療機関指定を取り消しと開設者で歯科医の赤柴俊也院長(新潟県歯科医師会元副会長、新潟県歯科医師連盟元会長)の保険医登録を取り消した。
不正分は患者32人に対する87件で、額は80万9092円。

 
また、埼玉県新座市栗原の「池田ひばり通り歯科」(既に閉院廃業)を経営していた池田毅一郎歯科医師(46)を、保険医資格の取り消し処分を発表した。

平成19年5月~22年1月の間、実際には治療していない歯を治療したように装うなどして、患者25人分で計91件、計約168万円を健康保険の保険者に対して不正に請求していた。

 


2012年1 月24日 (火曜日)

「ヤクザを家に行かせるぞ」 脅すした容疑の歯科医逮捕

6a0120a6885bf1970b0147e31bf5ce970b-800wi[1]交通トラブルで脅す、容疑の歯科医逮捕

産経ニュース

2012.1.23 21:15

 神奈川県警三崎署は23日、暴力行為(団体仮装脅迫)の疑いで、横須賀市馬堀海岸の歯科医師、狩野宏容疑者(47)を逮捕した。

 同署の調べによると、狩野容疑者は平成23年9月、三浦市内の国道134号をバイクで走行中、前方を走っていた同市内の病院職員の男性(36)の乗用車が減速したために転倒したことに腹をたて、「ヤクザを家に行かせるぞ」などと暴力団を装って脅迫した疑いが持たれている。狩野容疑者は横須賀市内で歯科医院を開業している。


2012年1 月19日 (木曜日)

神奈川歯科大学事件 清水利朗被告に懲役5年を求刑

Zi4学校法人神奈川歯科大学の元理事らによる投資にからむ詐欺事件で、詐欺罪に問われた同大元総務担当理事の清水利朗被告(73)の論告公判が1月18日、横浜地裁(大島隆明裁判長)で開かれた。

検察側は懲役5年を求刑し、弁護側は無罪を主張した。

こ日で結審し、判決言い渡しは3月9日となった。。

清水被告は同法人の元財務担当理事・三宅公雄被告(63)(詐欺、業務上横領罪で公判中)と、投資会社の元社長大島健之受刑者(46)(詐欺罪などで懲役3年6月が確定)と共謀、同法人が2008年9月に先物取引などで出資した10億円について、すでに損失が確定していたのに、同年10~11月に、当時の同法人理事長に「さらに出資すれば、10億円を取り戻せる」などとウソを言い、同法人から追加投資名目で2億5000万円をだまし取ったとされる。

弁護側は「出資は理事会で決まったもので、詐欺行為はなく、共謀もしていない」と述べた。

また、「大島健之受刑者にだまされたされた立場」と無罪を主張した。

なお、投資ファンドで運用し100億円規模の投資を実施したが、2007、2008年度に計約89億円の損失を計上した。

詐欺事件とは別に、この巨額投資失敗の責任は、誰がとるのだろうか?

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<参考>

事件では元理事、元投資顧問ら5人が詐欺罪などで起訴された。

投資会投資会社「アルティメイトコンサルティング」・元社長田中潔被告(63)は、2005~2006年、投資する意思が無いのに、当時の理事長に「まだまだ株価は上がります」と持ち掛け、知人の元経営コンサルタント会社社長大河内修一被告と共謀、計6億円を騙し取った。

なお、謝礼を貰っていた高橋和人元理事長は、「悪い事だと思った」と述べ、謝礼の1千万円は貸金庫に保管している事を明らかにした。

大学の総務職員担当幹部は600万円の謝礼を貰っていた。

 



 

 


2011年12 月28日 (水曜日)

不正請求の京都の歯科医院を取り消し相当処分

Zi4近畿厚生局京都事務所は12月26日、延べ66人分計約52万円を不正に請求した京都・精華町光台の「ながしま歯科医院」(既に廃業)を同日付で保険医療機関の指定取り消し相当処分とした。
同医院は平成19年1月~21年2月、実施していないレントゲン写真撮影や歯石除去などを不正に請求した。

 


2011年12 月24日 (土曜日)

インプラントのトラブル主な事例

主な相談事例

※相談事例は相談者の申し出に基づくものである。
【事例1】長期の不快症状が続き精神的にも参っている
半年前にインターネットでホームページを見て出向いた歯科クリニックでインプラントを契約した。

抜歯をし土台を入れ5 カ月が経過したが、炎症が治まらず、抗生物質をずっと服用し不快な日々が続き、精神的にも参ってしまった。

治療の見通しがつかず、担当医師との信頼関係も持てなくなった。

大学病院でセカンドオピニオンを得たところ、土台からやり直した方が良いのではと言われた。当院での治療はやめたいが、代金の清算はどうなるのか。

契約書のようなものは受け取っていない。 (受付年月:2011 年4 月、東京都・50 歳代・女性)
【事例2】3 年間も治療が終わらない
上左側の歯1 本をインプラント治療している。

元歯の抜歯など手術を2 回した後数日後に大量に出血した。

担当医から、2 回の手術が原因で歯茎が欠落していると説明されたが、修復可能と言うので、信じて通院を続けていた。

しかし、一向に治療は終わらず3 年たった今でも仮歯のままである。

担当医に大学病院に転院したいと申し出たが、それは困ると言い認めてくれないので、自分で予約を取った。

支払い済み金と治療の資料を出してほしい。
(受付年月:2011 年3 月、福岡県・60 歳代・女性)
【事例3】1 年後に歯が動き、取り外すことになった。

施術当時リスク説明はなかった
3 年前に通っていた歯科医院でインプラントを勧められた。

インプラントについての本などを見せられたが、詳しい説明はなかった。

施術後1 年たったところで歯が動き出し、夜中に出血し、とても痛い思いをした。

別の病院で診てもらい、外した方が良いと言われ取ったら、鼻に穴が開いており、蓄膿ちくのう症になるおそれがあると言われた。

リスクやデメリットの説明をせずインプラントにすることを勧めるのはおかしいのではないか。
(受付年月:2010 年10 月、茨城県・80 歳代・女性)
【事例4】きちんと説明のないまま治療された。

治療は終了したものの痛くて噛めない半年前に折込広告やホームページを見て電話をすると、説明をするのですぐ来てと言われ歯科医院に行った。

これを見てとリーフレット1 枚を渡され、いきなりレントゲンを撮られ、治療を開始された。

上は総入れ歯だったがインプラントにすることになり、インプラントを8 本、人工歯を12 本入れ、1 カ月で一応完成した。

ところがきちんと入っていないのか、ゆるんで痛く、うまく噛めず非常に苦痛で困っている。

何度か調整してもらったが良くならず、他の歯科医にはやり直した方がいいと言われた。

返金してもらい転院したい。
(受付年月:2010 年1 月、愛知県・60 歳代・男性)

 


歯科インプラント治療に係る問題

-身体的トラブルを中心に-

 

本件連絡先 国民生活センター商品テスト部
電話 042-758-3165

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

[報告書本文] 歯科インプラント治療に係る問題-身体的トラブルを中心に-[PDF形式](386KB 

歯科インプラント治療とは、歯がなくなったところの骨に人工物を埋め込み、その上に人工の歯を作る治療法である。

公的医療保険が適用されない自由診療であるが、残存歯への負担や侵襲がより少ない等の利点から、歯が欠損した場合に生活の質(QOL)を向上させることができる有効な治療法である。 

一方、PIO-NETには、歯科インプラント治療により危害(注)を受けたという相談が2006年度以降の約5年間で343件寄せられており、増加傾向にある。

その中には、数カ月~数年間にわたって身体症状が継続したという相談も多く、治療上生じた問題によって日常生活にも影響が及んでいるという相談も寄せられている。 

そこで、歯科インプラント治療により危害を受けたという相談情報を分析し、情報提供することとした。

(注)国民生活センターでは、全国の消費生活センターに寄せられた相談のうち、商品・サービスや設備等によりけがをしたり体調不良や身体的なトラブルを申し出た事例を「危害」と分類している。

 

危害を受けたという相談の概要

PIO-NETには歯科インプラント治療で危害を受けたという相談が343件寄せられており、増加傾向にあった。

契約購入金額の回答があった相談228件のうち約7割は50万円以上の契約であり、高額な契約が大部分であった。

身体症状が継続した期間について記載があった相談204件のうち、1カ月を超えて身体症状が継続したという相談が154件(75.5%)であり、そのうち64件(41.6%)は1年以上身体症状が継続していた。

また、歯科インプラント治療により危害を受けたという相談の82.5%(283件)は相談受付時に身体症状若しくは身体症状に対する治療が継続していた。

身体症状の内容は、歯や口腔(こうくう)の痛み、腫れ、インプラント体の破損、化膿(かのう)等が多かった。

消費生活センターであっせんが行われていた相談はごくわずかであった。



主な相談事例

【事例1】長期の不快症状が続き精神的にも参っている
 ホームページを見て出向いた歯科クリニックでインプラントを契約。抜歯をし土台を入れ5カ月が経過したが、炎症が治まらず、精神的に参ってしまった。治療の見通しがつかず、担当医師との信頼関係も持てなくなった。
【事例2】きちんと説明のないまま治療された
 半年前に折込広告やホームページを見て電話し、説明するのですぐ来てと言われ行った歯科医院で、リーフレット1枚を渡され、いきなり治療を開始された。1カ月で一応治療は終了したが、ゆるんで痛く、かめずに困っている。



問題点

  1. 歯科インプラント治療でいったん危害を受けた場合、症状や治療が長期間にわたるおそれがある。
  2. 歯科インプラント治療を行う歯科医療機関や歯科医師に関する基準や、治療のプロセス全体を網羅するようなガイドライン等がないため、歯科医療機関や歯科医師によって治療の水準に差があるおそれがある。
  3. 治療内容や治療方法、治療のリスク等に関する歯科医師の説明が不十分な場合がある。
  4. 危害等を受けた場合の歯科医療機関の対応が不十分・不適切と感じている消費者がいる。
  5. 医療機関の広告は医療法等により規制されているが、インターネットや新聞折込広告等に掲載された歯科インプラント治療の広告の中には不適切な広告が見られた。また、歯科医療機関のホームページは原則、広告とみなされていないが、インターネット上の広告と同様の記載が見られた。
  6. 歯科インプラント治療により危害等を受けたという場合、消費生活センターでのあっせん、解決は困難であり、消費者が複数の相談窓口に問い合わせざるを得ない状況が伺えた。



消費者へのアドバイス

  1. 歯科インプラント治療を受ける場合は、消費者自らも十分な情報収集を行うとともに、治療前に歯科医師に対してリスク等に関する説明を自ら十分に求める方が良い。
  2. 歯科インプラントを入れた後も、歯科医師の指導の下で適切な口腔清掃を行うとともに継続的に定期検診を受けること。
  3. 歯科インプラント治療により危害を受けた場合は、セカンドオピニオンを得たり、納得ができない場合は、有料となる場合もあるが、弁護士会等による法律相談を受けることができる。また、各地にある医療安全支援センター、歯科医師会、保健所、消費生活センター等に情報提供すること。



歯科医師会及び関係学会への要望

  1. 消費者に対して治療内容や治療方法、治療のリスク等について十分な情報提供を行うよう要望する。
  2. 消費者が歯科医師及び歯科医療機関において一定水準以上の治療を受けられるよう、歯科インプラント治療についての基準やガイドラインを設けるよう要望する。
  3. 医療機関の広告は医療法等によって規制されているが、歯科インプラント治療の広告の中には不適切な広告が見られたため、改善を要望する。また、歯科医療機関のホームページは原則、広告とみなされていないが、インターネット上の広告と同様の記載が見られたため、何らかの対策が望まれる。
  4. 歯科インプラント治療により危害等を受けたという場合の歯科医療機関の対応について改善を要望する。また、消費者が治療の過程で危害等を受けた場合に適切なアドバイスを得られるような相談窓口を拡充するよう要望する。



行政への要望

  1. 消費者が歯科医師及び歯科医療機関において一定水準以上の治療を受けられるよう、歯科インプラント治療についての基準や治療のプロセス全体を網羅するようなガイドラインの作成を関係学会に対して働きかけるよう要望する。
  2. 消費者が歯科インプラント治療による危害を受けた場合に適切なアドバイスを得られるよう、適切な消費者への相談窓口の周知を行うとともに、危害を受けたという相談に対して専門的なアドバイスなどの適切な対応を行うよう、各都道府県の消費生活センター等行政機関や歯科医師会、関係学会等への働きかけを要望する。
  3. 医療機関の広告は医療法等によって規制されているが、歯科インプラント治療の広告の中には不適切な広告が見られたため、監視・指導を徹底するよう要望する。また、歯科医療機関のホームページは原則、広告とみなされていないが、インターネット上の広告と同様の記載が見られたため、ホームページについても対策を講じるよう要望する。



要望先

  • 消費者庁 消費者政策課
  • 社団法人日本歯科医師会
  • 日本歯科医学会
  • 公益社団法人日本口腔インプラント学会
  • 特定非営利活動法人日本歯周病学会
  • 社団法人日本口腔外科学会
  • 社団法人日本補綴歯科学会



情報提供先

  • 厚生労働省 医政局 歯科保健課
  • 厚生労働省 医政局 総務課
  • 消費者委員会事務局
  • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構
  • 日本歯科医療管理学会

 


2011年12 月15日 (木曜日)

「介護報酬改定に向けた審議報告」に対する見解と要求

歯科医師や歯科衛生士が施設に行って直接患者に治療やケアが行えるようにすべきである。

 

2011 年 12 月 12 日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇
社会保障審議会・介護給付費分科会は、12 月7日に「平成 24 年度介護報酬改定に関する審議報告」を発表した。
報告の序文で、「本年6月の社会保障・税一体改革成案において描かれた、介護サービス提供体制の効率化・重点化と機能強化に向けて、今回の介護報酬改定において必要な措置を講じることも課題である」と記載されているが、社会保障・税一体改革成案は国会審議も国民的論議もされていない。
消費税増税と社会保障改悪を前提にした論議ではなく、必要な介護の提供を保障するための介護報酬改定を実施するよう、強く求めるものである。
なお、審議報告では、介護給付費分科会で討議された重要な部分が、記載されておらず、あいまいな表現となっている。
保団連では、必要な介護が受けられるようにするため、これまで介護給付費分科会で論議された内容も含め、介護報酬改定にあたって次の点を反映させることを要望する。
1 介護職員処遇改善交付金の国庫負担による延長と、介護報酬総枠引き上げを実施すること
介護給付費分科会では、介護報酬引き上げに関する意見が封印されたまま論議が行われてきたが、介護崩壊を生み出した最大の原因は、介護報酬の低さにあった。
2009 年4月改定で3%の報酬引き上げが行われたものの、2000 年の制度発足以来、2回連続のマイナス改定(2003 年4月▲2.3%、2005 年 10 月及び 2006 年4月▲2.4%)分すら吸収できていない。

また、2006 年の介護保険法改定で要介護1の多くが要支援2となったが、この影響について厚生労働省は、当時 7000 億円の削減を見込んでおり、これによる財政影響は介護報酬に換算すると 10%程度の引き下げに相当する。
介護職員処遇改善交付金の介護報酬内化が前提とされているが、そもそも政権与党の民主党は、2009 年総選挙における「民主党の政権政策 Manifesto2009」において「介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる」ことを国民に約束している。
介護職員処遇改善交付金の介護報酬内化は、国民との約束を反故にするだけでなく、2009
年に自公政権が創設した介護職員処遇改善交付金の考え方(被保険者や利用者、地方負担
によらず国が責任をもって処遇改善を行う)からも大きく後退するものである。
こうしたことから、国庫負担による介護職員処遇改善交付金の延長を求めるとともに、保険料の引き上げにならないよう国庫負担を引き上げて介護報酬の大幅引き上げを求めるものである。

また、介護報酬の引き上げに伴い、区分支給限度額を引き上げるべきである。
2 地域区分の見直しは、介護報酬を引き上げて行うこと。
地域区分の見直しによって、これまでよりも地域加算の算定地域が増える。審議報告には明記されていないが、増加する費用について厚生労働省は、全体の報酬を引き下げて捻出すると説明していた。

これが実施されれば、「その他」地域等における事業運営を困難にすることになる。

絶対に全体の報酬の引き下げを行ってはならない。

必要な額は介護報酬引き上げで捻出すべきである。
3 居宅介護支援の報酬引き上げを行うこと。
介護事業経営実態調査によれば、平成 23 年度における居宅介護支援事業の収支差は、▲
3.2%であった。介護給付費分科会では、取扱い件数が少ないことが原因との指摘があったが、その人の状況にあったケアプランの作成には多くの時間がかかる。

居宅介護支援事業
の独立性やケアプランの質の向上を確保するためにも、居宅介護支援の報酬を大幅に引き上げるべきである。
4.訪問介護の報酬区分の切捨てを行わず、生活援助をしっかりと評価すること。
訪問介護の生活援助の時間区分を、現行の 60 分から、45 分に変更することが示されている。

生活援助の必要性は一様ではなく、利用者が置かれている環境や利用者の持つ能力などによって様々であり、60 分あればできた生活援助が 45 分では完結しなくなる場合も多い。

生活援助をしっかりと介護サービスの中に位置づけ、訪問介護の報酬区分の切捨てを行うべきではない。
5.居宅療養管理指導の場所別評価を導入しないこと。
審議報告では、「居宅療養管理指導については、医療保険制度との整合性を図る観点から、居宅療養管理指導を行う職種や、居住の場所別の評価について見直しを行う」と記載され、同一建物居住者か否かで2区分している「在宅患者訪問診療料(医科診療報酬)」と同様に、同一建物居住者の居宅療養管理指導を引き下げようとしている。
しかし、そもそも医師・歯科医師の居宅療養管理指導は、訪問診療の費用は、医療保険で在宅患者訪問診療料として請求し、かつ、居宅療養上の指導や他の事業所との連携を介護保険で居宅療養管理指導として請求する扱いであり、医師・歯科医師の居宅療養管理指導の中に訪問診療の費用はないはずである。
したがって、医師・歯科医師の居宅療養管理指導を2区分にする理由はなく、こうした改定は行うべきではない。
 
6 訪問リハビリ、通所リハビリを医療保険給付へ戻すこと。
そもそも維持期を含めてリハビリは、医師が指示する OT・PT・ST 等の専門職種による医療行為であり、患者の病態に応じて医療保険から給付されるべきである。
また、介護保険のリハビリは、区分支給限度額の枠内でケアプランに組み込まれて初めて実施可能で、医師が必要と認めても、実施できない場合が少なくない。
必要なリハビリは医療上の必要性に応じて医療保険で提供し、リハビリの算定日数制限は撤廃すべきである。
また、訪問リハビリや通所リハビリだけでなく、医療職による居宅療養管理指導、訪問看護、介護療養型医療施設などの医療系サービスは、医師・歯科医師の指示に基づき医療保険から給付すべきである。
7 介護予防と日常生活支援総合事業の利用者による選択を確保すること。
 日常生活支援総合事業を実施する市町村においては、利用者・家族の意向で介護予防と日常生活支援総合事業の選択ができるよう、制度的保障を行うこと。
8 介護療養型医療施設の評価の充実を行うこと。
「介護療養型老人保健施設については、医療ニーズの高い利用者の受け入れを促進する観点から、機能に応じた報酬体系に見直しを行う」とし、介護療養型老人保健施設に医療機能強化型を創設しようとしている。

しかし、こうした機能は、現在の介護療養型医療施
設が備えており、介護療養型老人保健施設にあらたな評価を加える必要はない。
「介護療養型医療施設については、適切に評価を行う」とされているが、ここで言う適切な評価が、廃止を前提にしたものであってはならず、介護療養型医療施設の評価を充実させるべきである。
また、要介護1・2の報酬そのものは、実際にかかる費用よりも低く、今以上に引き下げるべきではない。
9 口腔機能の維持管理の評価の充実を行うこと。
経口移行・維持の取組では、「経口維持加算については歯科医師との連携の算定要件を見直す」との記載があり、口腔機能向上の取組では、「介護保険施設の入所者に対する口腔ケアの取組みを充実する観点から、口腔機能維持管理加算について、歯科衛生士が入所者に対して直接口腔ケアを実施した場合の評価を行う」と記述された。
口腔ケアの充実は、保団連として求めてきたものであり、介護にとって重要である。
施設の介護職員を経由した対策だけにとどまらず、歯科医師や歯科衛生士が施設に行って直接患者に治療やケアが行えるようにすべきである。
10 介護職員による喀痰吸引等に対する安全性の確保の徹底を行うこと。
介護職員によるたんの吸引等の実施にあたっては、十分な研修の実施と、実施体制の確保、事故やインシデント(ヒヤリ・ハット)情報を把握するなど、安全性の確保を徹底し、必要に応じて適宜見直しを行うべきである。
11 告示・通知の発出から実施まで、十分な周知期間を設けること。
2012 年改定では1月下旬の諮問・答申が予定されており、2006 年改定時よりも日程的に遅くなるといわれている。

2006 年改定では、4月から改定される内容が3月下旬~4月に入らなければ判明せず、しかも誤りが多く、介護現場に大混乱をもたらした。

こうした事態にならないよう、少なくとも1か月以上前には、関連通知が示されるべきである。