■患者さんに上手に謝るには
<症状>
開業して15年目を迎えた、川野院長は治療に関しては自信のある先生で、自費の患者さんにはシェードを院内ラボの技工士にあわせてもらうなど、補綴に関してはある程度技工士まかせでいられた。
しかし、勤務していた技工士が体調の不良を理由に先月退職することになり、これを機会に外部の技工所に委託することにした。
ところが、外部に委託になれていません院長とスタッフは外部委託の際に技工所から言われていた補綴物の納品が中4日かかることを忘れてしまい、印象をとった患者さんに、今までどおり2日後のセットでアポイントをとってしまった。
セットの当日、患者さんが来院する直前になって技工物が納品されていませんことがわかって、患者さんに「あと、2日待って欲しい」旨、連絡しなければならなくなった。
謝る事が不慣れな院長は、スタッフに患者さんに連絡するように指示したが、先方は「明日、大事な用事があるのでそれまでに何とかセットして欲しい」と言って納得してくれない。さて、こんなときどのように対処したらよいのだろうか?
<処方箋>
補綴物のセット日に関しては、明らかに医院側のミスです。
このように、医院側に非があるときは、最初に誠心誠意謝ることが最初にやるべきことです。かつ、連絡はスタッフにさせるべきではなく、必ず責任者である院長が行ってください。
ただ院長が応対しても、患者さんはそう簡単には、納得してくれません。この状況下では、まず患者さんの言い分を全部聞いてください。
途中で、絶対に話を遮ってはいけません。最後まで、いやでも相手の苦情を最後まで聞く覚悟が必要です。そうすることで、患者さんは「聞いてもらえた」という安堵感が生まれてきますし、繰り返し聞くことで、苦情の焦点をはっきりさせることがでます。
その後で、最善の策を講じることを患者さんに伝えることで、よほどのことがない限り、納得してもらえるはずです。よくありがちなのは、最初は謝るのだが医院の方にも都合があり、「しょうがなかった」というような「言い訳」をしてしまうケースだ。こうなると、患者さんは今回の「補綴物が予定通り入らない」という苦情から、今まで医院に言いたかった苦情全てが吹き出て、焦点が定まらなくなってしまう。
こうなると、お互いに感情的になり、収集のつかない状況に陥ってしまうので要注意です。
それから、技工所側に「何とかしてくれ!」と泣きつく方法もあるのだが、これも考えものだ。もちろん、早い段階で気づいていれば技工所側も対処のしようがあるが、できないものを無理やりやるというのは技工所も断らざるを得ない。そうなると、院長側も融通の利かない技工所だとなってしまうし、技工所側もやりたくても出来ない現実を院長に伝えることにで、気まずい思いをしなければならない。自ら起こしたミスは自ら責任をとって、対処するのが最善の策だ。





