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渡辺 慶明
株式会社インサイト代表取締役。慶應義塾大学法学部卒。趣味はフライフィッシング。
九州出身。

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2011年5 月12日 (木)

歯科医院のミーティングでよく起こる「意思決定」のずれは、こうして起っている・・・・・

ある医院でのことですが、予約の患者さんをいつも待たせてしまうことがミーティングで問題になりどうしたら良いかを話し合っている時のことです。

院長は、経営者として1人でも多く患者さんを診ようとしているので「スタッフの動きをスムーズにし、受付をもっとスピーディーに行えば解決するのではないかと言います。

一方、スタッフは新患が入るのを抑制しなければ予約の患者さんを時間どおりにに診ることは出来ないと答えます。


この例では、意志決定が「患者さんに待たせている」事実を解消することを意志決定の事柄にしているのか、「待たせるのはしょうがいないので少しでも患者さんに迷惑をかけないようにする為には何をするのか」ということを意志決定の対象にしているのかの違いによって生じている混乱なのです。

つまり、「予約の患者さんを待たせない」ということでしたら、新患には「時間に余裕のある限り待ってもらう」という意志決定が行われるべきであり、「待せていることを感じさせないようにする」ということでしたら、あと何分待つのかを口頭あるいは掲示で患者さんに知らせるとか、アポイントの枠に10分の余裕を作るといった意志決定がなされるはずなのです。

このように、医院では残念ながら院長がマネイジメントを全く学ばずに経営者になってしまうという事実があります。
最近では、大学の講義の科目に経営講座もあるようですが少なくともこの程度のことは学ぶ必要があると思います。
話を戻しましょう。次に意志決定において大事なことは、「意見の対立を促す」ということです。

マネイジメントの行う意志決定とは全会一致によってなされることはありません。したがって、異なる見解を奨励し、同時に見解をだす者に対し、その妥当性について徹底的に考える事を求めなければなりません。

こうして、異なる意見・見解が対話し、いくつかの判断のなかから選択が行われて始めて意志決定が出来るのです。
逆に、意志決定における第一の原則は「意見の対立をみないときには決定を行わない」ことであるとも言えます。

GMのアルフレッド・P・スローン・ジュニアは会議の席上「それでは全員の意見が一致していると考えて良いか」と聞き、全員がうなずくと「では、意見の対立を生みだし、問題の意味について理解を深めるための時間が必要と思われるので、次回また検討することにしたい」と言ったといいます。

みなさんも是非参考にしてみてはいかがですか?


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