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渡辺 慶明
株式会社インサイト代表取締役。慶應義塾大学法学部卒。趣味はフライフィッシング。
九州出身。

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2010年11 月 5日 (金)

自費を上手にすすめるには

<症状>

ニュータウンの住宅外で開業3年目の池野歯科室の院長は、開業から保険診療を中心に診療をしてきました。
しかし、最近の保険点数の改正で、1日に同じ患者数を治療しても、医業収入が下がっていく一方なのではないかと考え、なんとか自費を増やしていこうと考えています。

 

しかし、今まで自費を勧めていなかったためか、患者さんに自費を説明すると「そんなに高いの?」「保険で十分ですよね!」「家に帰って女房に相談してみます!」といった返事が多く、なかなか自費診療収入をふやすことができません。

 

どうしたら自費を患者さんにうまく説明できるでしょうか?

 

<処方箋>

 

保険診療に変わり、自費を増やしたいと考えている医院は非常に多いと思いますが、自費ばかりを勧めるあまり、患者さんが激減してしまったという医院も見受けられます。

 

自費を導入するためには、2つの前提があります。
1つは自費診療に移行する前に、保険診療で十分な患者数を確保しておくということです。

 
なぜなら、本来、保険診療で機能回復ができます日本の健康保険制度では、自費診療に移行する率はあらかじめ想定できるからです。

おおむね、統計的には20%と考えられます。


つまり、開業してからの来院患者数(レセプトの通し番号)が500名の場合には約100名が自費へ移行する可能性のある患者数といえます。

 

同じように、開業してから10,000人の来院患者数を持っている医院では2,000名が潜在自費患者といえるのです。

ここで重要なのは、100名を対象にしたのでは早晩経営が成り立たなくなるということです。
一方、2,000名の場合には十分経営は成り立っていきます。だからこそ、ある規模の患者数を確保するという前 提が必要になります。


私の考えとしては、ある程度の患者数になるまで、自費を全面に押し出すのは待った方がいいというのが結論です。

 

また、患者さんに自費を説明する際のツールを作成しておくことも大事です。

 

拙著の「集患力を高める4つのファクター」でも述べたことですが、最低でも患者さんが自宅に持ちかえることのできる「自費パンフレット」と見て触ることのできる自費模型を用意するようにします。

 

自費パンフレットでは、比較できるように価格と品質の異なった3種類の補綴物を掲載するようにします。
これは、人が物を購入する際に、2つしかない場合の比較では「値段の比較」しかしないのに対して、3つの比較では値段に加えて「価値の比較」をするようになるといった特性を活かすためです。

 

このことは、寿司やうなぎのメニューが松竹梅であり、一番多くでるのは「竹」であることからもわかります。
また、自費模型を用意するのはやはり「価値の違い」を五感に訴えたほうが、自費補綴が入ることによって起こる期待値が脳裏に残り易いという人間の特性があるからです。

 

パンフレットと自費模型を使うことで、患者さんに補綴の違いをわかってもらってこそ、自費収入を増やすことが出来ますので、ぜひ作成してみてください。


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