自費の治療費を確実に回収するには?
<症状>
都心のオフィス街で開業するヤマシタデンタルオフィスは、メタルボンドやラミネートベニアなどの自費診療を中心にした診療を行っている。
患者さんは周辺に勤務するビジネスマンと OL なので、異動や転勤が多く3年で入れ替わってしまうことも珍しくない。
やっかいなのは、自費の支払いの回収が進まないことだ。
治療前に 3分の 1、治療中に 3分の 1、そして、セット時に残金を支払う仕組みにしているのだが、セットしたにもかかわらず、代金を支払わないケースがある。
こんな時どうしたらよいのだろうか?
<処方箋>
自費の治療代金の未回収に関しては、どの病院でもおこっていると思います。
治療に対する不満からきている場合を除き、多くは治療が終わったので知らないフリをしている場合がほとんどでしょう。
医療機関側も、次の治療時に代金を払ってもらえばよいといった軽い気持ちでいる場合あるので、驚きです。
このようなケースでは、次のような手順を踏むのが良いと思います。
1)電話もしくは手紙による代金支払いの催告 2)内容証明による催告 3)支払督促4)小額訴訟 5)通常訴訟
の順になります。
多くの患者さんは、1)もしくは2)の段階で、支払いに応じてくれるはずですが、中には居留守などを使ってなかなか応じてくれない場合もあります。
その際には最初に3)の「支払い督促」を行ってみよう。
「支払督促」とは「簡単・迅速・安価」に裁判所からの「支払督促」を送ってもらう方法で、正式な裁判手続をしなくても、判決などと同じように裁判所から債務者に対して金銭などの支払を命じる督促状(支払督促)を送ってもらえる制度です。
支払督促の効果としては、裁判所書記官から支払督促状が送られてくれば、通常患者さん(債務者)は動揺するものです。
内容証明郵便を送っても動じなかった債務者に対して多大な心理的プレッシャーを与えることができ、支払いに応じさせる可能性を高めることができます。
また、60 万円を超える請求も可能で、債務者がこの督促状を放置して 2 週間が経過すれば、債権者は債務者の財産に強制執行することも可能になります。
4)の小額少額訴訟制度とは、60 万円以下の金銭の支払いを求める訴えについて、その額に見合った少ない費用と時間で紛争を解決する訴訟制度です。
各地の簡易裁判所において 裁判が行われ、原則としてその日のうちに審理を終え、判決が出されます (平均して1~2時間程度。ただし訴えを提起してから実際の審理が行われる日までは、平均して 40日ほどかかります)。
通常の訴訟と異なり、簡易迅速な解決を図るために特別な手続が用意されています。
また、メタボン1本のために訴訟を起こしていたのでは、弁護士費用で回収金が消えてしまいますが、少額訴訟であれば、弁護士の方などに訴訟を依頼しなくとも、自分で訴訟の追行は十分可能なので、通常の訴訟に比べて安く済みますので、自費回収の有効な手段といえます。





コメント