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渡辺 慶明
株式会社インサイト代表取締役。慶應義塾大学法学部卒。趣味はフライフィッシング。
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2009年10 月16日 (金)

■院内ミーティングを成果のあるものにしたかったら

<症状> 

院長の山下先生は、体育会系で開業4年目にして代診を2名雇い、順調に医業収入を伸ばしている。院長自身は朝一番に出勤して、夜は最後に帰る日々を送っているがんばりや。 
また、治療はもちろん、掃除、在庫管理、受付応対なども細かくチェックし指示を出している。しかし、そんながんばりやの院長が、一番苦手なのが院内ミーティング。それというのも、ミーティングを開いても誰も発言してくれないし、自分が一方的に話して終わってしまう場合が多く、ミーティングの成果が何も出てこないと悩んでいる。 
 
さて、このミーティングを通して医院がもっと発展していくためにはどうしたら良いのだろうか?

<処方箋> 

こうしたがんばりやの院長(私はスーパー院長と呼んでいる)の多くが、「自分が模範となるようにがんばっているのに、どうして皆はがんばってくれないのだろう」と思っている。
 

そして、ミーティングを通して何とか自分の思いをスタッフに伝えたいと思っているが、全然伝わらないと悩んでいる。
 

実は、こうしたスーパー院長は自分が「できすぎる」ことに問題があることに気づいていません。
 

逆に言うと、出来すぎるが故にスタッフが育つ目をつんでしまっているのです。スタッフは非常に賢いので、このようにできる院長の前では出来るだけ発言を避けようとする傾向があります。
 

これは、発言をすれば、自分がやらなければならなくなり、かえって仕事が増えてしまうと考えているからです。そして、一番楽なのは、院長の指示通りに動くことですという法則を暗黙のうちに知っているのです。
 

しかも、 院長の言う通りのことをしているのだから、失敗しても自分には何の責任もないと思っている。だから「私は、院長の指示通りに、私なりにやったつもりです」という返事になってしまうのだ。 

これを解決するためには、院長がビジョンと方向性だけを示して、後は「スタッフに物事を決めさせる」ことです。ではどうやって物事を決めさせたら良いのだろうか? 

答えは、権限委譲することです。

「この件に関しては、君に任せる」といって、後はほっておけば良い。ここで心配して、ああでもないこうでもないと口を出してしまうと、元通りになるので要注意。
 

そして、いつまでたっても物事が決まらなかったら、叱ればよい。院長が期待する結果が出来ではなくても、じっと我慢する。もちろん、物事を決め、実行した結果うまくいった時のご褒美(金一封)などのインセンティブも忘れずに用意する。

こうすることで、自分たちが物事を決めて、実行し、成果を出すと、結果として自分にプラスなことが起きることをスタッフに感じてもらう仕組みが出来上がります。
 

仕組みを作ることこそ経営者です院長の仕事であって、細かく指示を出すことが院長の仕事ではありません。
 

しかも、見た目以上にスーパー院長は疲れるものです。開業当初の若い頃ならよいでしょうが、40歳を超えてくると体力、気力ともに衰えてきますので、早い段階で仕組みを作ることをお勧めします。


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