院長、こんなときどうしますか?⇒外国人の患者さんが来院したら
<症状>「こんにちは!」。工業団地内で開業して1年目の鈴木歯科医院の受付担当の加藤さんは、いつものように笑顔で来院した患者さんに受付応対した。
しかし患者さんの顔をみてびっくり。ひょっとするとガイジン?加藤さんはあわてて院長のところへ行き、「院長先生、新患さんがみえたのですが・・・どうも外国の方のようで・・・・どうしたら良いですか?」
さあこんな時どのように対処したらよいのだろうか?
<処方>
法務省入国管理局の発表によると、平成20年末における外国人登録者数は2百22万人で、引き続き過去最高記録を更新している。
この数は,前年に比べ64,453人(3.0パーセント)の増加,10年前に比べると705,310人(46.6パーセント)の増加で、この10年間で外国人登録者数は約1.5倍になったことになります。
これだけの外国人登録者がいるわけですから、医院に外国人の患者さんが来ても何の不思議もありません。
そこで、こうした外国人が来院した時は、NPO法人国際交流ハーティ港南台と財団法人かながわ国際交流財団が協働作業を通して作成した多言語医療問診表を利用すると便利です。
( http://www.k-i-a.or.jp/medical/ )にアクセスするとインドネシア語英語カンボジア語・スペイン語・タイ語・タガログ語・中国(北京)語・ハングル語・ベトナム語・ペルシャ語・ポルトガル語・ラオス語・ロシア語・フランス語の問診表をダウンロードできますので、シチュエーションにあわせて使用できます。
次に外国人を診療する場合の注意点ですが、それは保険証の有無です。一般的に、就労資格を持っていて会社に就労している外国人は、会社経由で加入する社会保険に加入しています。
また、外国人登録をして 、日本での在留期間が1年以上見込まれる外国人は国民健康保険証を持っていますし、日本に1年以上在留する全ての留学生は必ず国民健康保険に加入しているので、通常の保険診療が可能です。
しかしながら、短期滞在者や在留期間を経過した人は、これらの保険の対象外ですので保険診療をすることができず、自費扱いになってしまいます。このことをしっかりと説明しないと、自費の高額さから、日本語を話せないことを理由に、治療費を払わず、踏み倒す場合も考えられます。
そこで、必ずデポジット(前受金)をもらってから治療に入るようにするのが無難です。
また、治療の際には、患者さんと意思の疎通を図るために、「痛いときは右手を上げてください」といった治療中に頻繁に使う会話については、事前に各国語に対応した表を作り、文面をさしながら治療をすすめるとよいでしょう。




