新人採用後に、既存スタッフが反発したら
<症状>
中島歯科は常勤の衛生士1名、歯科助手2名の体制で診療をしていた。最近患者さんが増えてきたので、歯科助手の新人をもう1名採用することにした。ただ、良い子が来るか分からなかったので、休みの日に院長だけで面接をした。幸いなことに、新卒で未経験ではあるが感じの良い人がいたので早速採用することにした。しかし、しばらくすると今までいたスタッフが話しがあるといってきた。話を聞いてみると、「なぜ、あんな人を採用したのか」と猛反発している。さて、どうしたらよいのだろうか?
<処方箋>
このケースでは、スタッフがなぜ反発をしたのが焦点になる。もちろん、採用した新卒が社会人としての常識に欠けているためかもしれない。しかし、このような反発の仕方は採用に自分たちがかかわっていないために、採用したのは良いが、自分たちの仕事が余計に増えてしまうという感情から発している場合が多い。つまり、「院長が勝手に採用しておいて、教育だけ自分たちに押しつけないでください」と言っているのだ。
こうした反発を招かないようにするためには、次のようにして採用をすすめていけばよい。
1)現在の医院の状況をスタッフ全員で話し合って、どんなスタッフが必要かを話しあっておく
2)募集広告をスタッフにみせる
3)1次面接を通過した募集者をスタッフ全員に面接させる
4)採用後の教育体制をあらかじめ決めておく
1)は、医院に必要なスキル・人材がどんなものですかをスタッフに対し、明確にすることです。
こうすることによって、どんな人材が医院に入ってくるのかをあらかじめスタッフ全員が想像することができるようになり、不安感が払拭される。
2)の募集広告をスタッフにみせる理由は、募集広告にのっている給与、勤務形態、勤務時間が公平に取り扱われていることをあらかじめスタッフに知らせる意味合いがある。この募集広告をあらかじめ見せないで、スタッフが何かの拍子に手に入れて、給与や勤務形態が自分たちと大きく違っていると院内が混乱する原因にもなってしまうので、十分注意が必要だ。
3)のスタッフ全員の面接するのは、2つの意味合いがあります。1つは、スタッフとだけ面接することで、募集者の本音が聞けることです。女性同士ですこともあり、実は夜はキャバクラでバイトしているといった面接では言わなかった情報も入ってくる。もう一つは、スタッフが面接を通して自分たちと肌が合うかを確認できるということ。歯科医院の場合は、小さな空間で、長い時間を過ごすために、肌の合う合わないは結構影響するのだ。
そして、4)の教育体制については、必ず責任者を決めるようにする。特に新卒の場合、いろんなスタッフが教育すると自分と話しやすいスタッフの言うことしか聞かなくなってしまう。また、教育担当者を決めることで担当者が教育のためのマニュアルを作成する機会にもなるので、ぜひ実践してもらいたい。ただ、通常の業務以外の負荷がかかるので、教育担当者の通常業務を減らす工夫も必要になる。




